休息の日常
実験的なお話です
誰が喋ってるか分かってもらえれば成功です
修行が始まって数週間が経った。
オニオンとヤワメとドリーミンとゴートは、束の間の休日を楽しんでいた。
「修行の調子はどうだい?」
「順調」
「はい、大変ですけどね」
「それは何よりですねぇー」
「ドリーミンさんとヤワメさんは何を?」
「私は魔法の勉強かな?まあ、教えてる方なんだけど」
「私は魔動車の操縦資格を取ろうと頑張ってますよぉー」
「魔道車?」
「おやおや?オニオンは魔動車も知らないのかい?」
「ヤワメは失礼」
「ふふふ。魔道車ってのは魔力で動く乗り物の事ですよぉー」
「でもあれって、かなりの魔力を持ってる人じゃないと資格は取れないって聞きましたけど」
「いやまあ、ドリーミンは大丈夫さ」
「はい!私の魔力は無限ですからね!」
「ドリーミン、すごい」
「ふふーん、最強の魔法少女ですからね!」
「私も、魔道車の資格を取る」
「いや……キミはやめておいた方が……」
「何故?」
「あははー。オニオンちゃんには難しいと思いますよぉー」
「そうですね……オニオンさんには……」
「ほらね、どうやらみんな私と同意見みたいだよ」
「ヤワメは失礼」
「おやおや!?なんで私だけなのかな!?」
「そういえば、魔道車を開発したのはミヤモトさんらしいですよ」
「は?あの全裸ジジイ、そんな事まで出来るのかい?」
「師匠も、すごい」
「何でも今は、魔力が少ない人でも動かせるように、魔力を抽出して溜めておける道具を作ろうとしているみたいですよ」
「でもそれって、生き物とかに使ったら大変な事になるんじゃないですかー?」
「生き物に過剰な魔力を流すと、肉体が耐えられない所か、下手をすればとんでもないバケモノが出来てしまうかもね」
「はい。技術的には可能みたいなのですが、倫理的な問題で難航しているみたいです」
「理解がある人で良かったって言ったところかな?全裸だけど」
「それで、ゴートくんの方はどうなんですかぁー?」
「ボクは占いのお勉強と、式神って呼ばれる召喚の練習をしています」
「占いですか!私そういうの大好きですよー」
「キミは意外と乙女的な部分があるよね」
「私だって女の子なんですよ!」
「私も、ある」
「無理しなくていいよ」
「ある」
「まあまあ占いは置いておいて、オニオンちゃんの修行はどんな感じなんですかぁー?」
「珠の如き、音の如き技を習得中」
「全く意味が分からないのだが?」
「珠は目を、音は耳を魅せるでしたっけ?」
「そう」
「へえー。なんだが凄そうなワザですねぇー」
「そう、これを珠音技と呼ぶ」
「ふうん」