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たまねぎが異世界転生して無双になる話  作者: なきめ
ドリーミン
11/21

夢との戦い

「あー」


ヤワメの頭の中はかき回されていた。

予想内の予想外。なにをどうすればこうなるのか。

ドリーミンは、現れたドラゴンを出会い頭に殴り伏せたのである。

もちろん、ドラゴンが人型ほどの小さいドラゴンだったという事ではない。人間の数十倍はあろうかという巨躯であったにも関わらずだ。

彼女はドラゴンの頭上まで一息で跳ね上がり、そのまま額に拳を叩き込んだ。

猛り狂ったドラゴンは、咆哮をあげながらドリーミンに襲いかかる。

そんなドラゴンを弄ぶかのように鼻先を踏み台にして、後ろに跳ねる。

空中で華麗に一回転して、掌をドラゴンへと向ける。

掌から発せられた無数の風刃がドラゴンを切り刻む。

痛みによって怯んだ隙に、木を踏み込み勢いで距離を詰め、再度拳を叩き込んだ。

巨躯が沈む。空中に浮いたまま右手を上げ、その手先から身の丈を遥かに超える水の刃を作り出す。

落下の勢いを使い、そのまま刃で首を切り落とした。

刃は途端に大きな水飛沫をあげ、オニオンたちはずぶ濡れになった。


「冷たい」


鼻歌を歌いながらドリーミンが戻ってくる。


「すごい」


オニオンとゴートは、拍手をしながら素直にドリーミンを褒める。

だがヤワメの心中はもちろんそうではない。


「えと。キミは魔法使いでは?」


至極真っ当な意見である。

魔法使いは拳を使ってドラゴンを叩き伏せるようなことはしない。

だが


「魔法少女は肉弾戦もいけるんですよぉー」


へぇーっと思った。

そんなことより、こんな事は何とかして隠したいというのがヤワメの本音だ。

何とかしようと頭を巡らせていたその時だった。


「あらあら?まだ人間なんかと遊んでるんだ、ヤワメ」


不意に聞こえてきた声に、ヤワメの背筋が凍る。

声のした方にいたのは、いつかたまねぎ、もとい魂葱

時代の時に出会ったあの美人だった。


「カタメ……」


がらにもなく、ヤワメの声は震えていた。

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