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九尾狐第二の狐生  作者: 立夏
3/5

003

「これより、一尾狐の扇と、九尾狐の紅葉の決闘を始める!」


「扇の要求は、この村での一ヶ月の睡眠、紅葉の身柄の要求。紅葉の要求は、この村から出ることである。それでは、距離を取りなさい。」


 儂と九尾狐の紅葉は距離を取る。そして、


「始め!」


 合図とともに一気に距離を詰めぶつかり合う。

 あゝ何故このようなことになったのじゃ。



 ☆☆☆


 何故こんなことになっているのか、説明しよう。


 村に着いた扇は、


「おおやっと着いたの。もう、つけないかと思ったぞ。若干諦めておったぞ。あの忌々しい犬っころのお陰で寝不足なのじゃ。早く助けてもらって、寝るとしよう。」


 と、言いなんの心配もせずに洞窟へ入ってしまった。

 もう間違いはここから始まっていたのだ。

 扇は十分に警戒していたはずだった、だか実際はほとんど無警戒だったわけだ。

 何故ならその洞窟の入り口には、【侵入者探知】という魔法がかけられていた。

 扇の前世では魔法の知識が皆無だったせい、というのもあるだろう。

 しかし、微妙な違和感には気づけたはずだ。

 それに気づかずに、中へ入ってしまった。


 すると入った途端、入り口がふさがれて出られなくなってしまった。


「なんで閉じたのじゃ?もしかして今から自殺しようとしていたのかのう?これでは窒息死してしまうじゃろ。」


 と言って、【我流神道:軻遇突智】を発動させた。

 発動させたことで、入り口を塞いでいた土壁は溶けた。というか、蒸発した。

 すると…こんな騒ぎがあれば、大量の九尾狐が出てくる。


「何者だ⁉︎」


「あっ、儂のことか?儂は扇じゃ。最近は犬っころのせいでまともに眠れておらん。じゃから、一ヶ月ほど寝かしてくれ。」


 そして、図々しくも自分の要求を言ったのだ。

 本来ならここで一斉攻撃を仕掛けて殺されるであろう。が、しかし


「お前は狐か。同胞同士で殺し合うのは愚行だ。だから、お前には決闘をしてもらう。」


「曲者ー!とかいって殺しに来ないのか。この世界は平和じゃのう。まぁ決闘くらいならしてもよかろう。殺さないように気をつけてやる。」


 …もう一度言うが本来ならばもうとっくに、一斉攻撃をされているところである。

 …しかし、残念なことに、ここの狐の攻撃は扇にほとんど効かないのだけれど。


「同胞だから生かしているものの…。お前は、狐だろう。」


「そうじゃのう。ここではな。」


「?ここでは?」


「気にするでない。こっちの話じゃ。」


「なんでもいいが、狐のお前にはこの村の狐と決闘させようと思ったが、我らを馬鹿にしたからお前には、この村の最強の九尾狐を当ててやろう!」


「そうか、わかった。早くしろ。儂は早く寝たいのじゃ。」


「ふん。いつまでその口が叩けるだろうかな?」


 扇はそんな事は気にせずに、自分の欲求を言う。


「儂の要求はこの村での一ヶ月の睡眠と、儂が決闘する九尾狐をくれ。この二つじゃ。」


「いいだろう。この村の村長、紅桜の名において認めよう。[勝つことができたらな]。」


 なんだか、勝つことができたらなところが強調されている気がしたが、扇は黙って頷いた。


 ☆☆☆


 そして冒頭に戻るわけだ。



 と、第三者視点で話してみたがの、儂ってなかなかなことを言っておったな。

 直す気は無いがの。


 決闘編は次回のお楽しみ!


 じゃ!

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