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情報のまとめ


ーさて、天使、いや妹を守ると決めたが…。どうしたものか…。


ロゼリアとの顔合わせも終わり、私は自室に戻り机の上に紙とインクと羽ペンを起き、前世の記憶を頼りにわかっている情報を書き出す。


まずは転生したこの世界、星屑と虹色のラプソディーの基本情報だが、平民の主人公(デフォルト名:エリカ・ユングフラウス)が15歳になったある日怪我をした聖獣を助ける。

聖獣を助ける時光の魔力に目覚め、聖女として貴族の通う『エリプス学園』に特待生として入学する所からゲームは始まる。

魔法があるファンタジーな世界感で魔力の量に差があれど全ての人間が魔法が使えるのである。

悪役令嬢の姉と言う私にどれくらい魔力があり、どれ程の魔法が使えるかはわからないが何となくワクワクする。

魔法に関してはリアナとしての知識だが数日後にステータスを鑑定できる家庭教師がつく予定のためそれまではわからない状態だ。


さて他にも星ラプで重要と言えば世界観の他に攻略対象者である。

ロゼリアに関わる重要な攻略対象者は3人。


まずは1人目はロゼリアの義兄であり、今後私の義弟になるセヴィ・グラナート・スコルプ。

セヴィは先程思い出した通り、スコルプ家の家庭崩壊のキーマンなのだ。

お母様は彼をお父様の隠し子だと勘違いするがそれは違う。

実は彼はお父様ではない亡きお祖父様と現王の妹との隠し子なのだ。

しかし…まあ、なんと言うか隠さざるを得ない血筋になる上、お父様の異母兄弟となるセヴィはお父様と瓜二つでお父様とロゼリアと同じ紅色の髪にピンクゴールドの瞳、お父様と同じく甘いマスクの持ち主なのだ。

お母様が疑うのは無理もない。

お父様も厳しく接するのは跡取りを育てるという名目以外にも複雑な気持ちをはらんでいるに違いない。

そんな彼があと4年後、スコルプ家にやってくる。

家庭崩壊はうまく阻止できるだろうか…。


そして2人目はリヒト・エインシャン・ウィリング。

この国の第1王子で、ロゼリアの婚約者。

ロゼリアとの婚約は5歳のときに決まり、家庭崩壊していたロゼリアはリヒトに依存してしまう。

またリヒトの婚約者となり、次期王妃と言う肩書きを得た悪役令嬢のロゼリアはリヒトルート以外でも平民の主人公をいじめる。

中でもリヒトルートでのロゼリアの主人公への嫌み、いじめは凄まじくリヒトルートでは必ず早い段階でロゼリアは婚約破棄後、処刑されてしまう。

もう王子との婚約を阻止するしかない…のでは…。


そしてその婚約を阻止するために重要でロゼリアに関係のある攻略対象者の3人目は宰相の息子であるアイル・ヴェネット・アリウス。

アイルとロゼリアはゲームでは接点では多くない。しかしアイルは星ラプが外伝小説で初恋はロゼリアと明言している。

その上、唯一ロゼリアが死なないエンドなのがアイルルートなのである。

全てのルートで必ずアイルがロゼリアに温情を与える。

しかしアイル以外の攻略対象者はロゼリアには厳しく大体アイルの温情は無視されロゼリアは死ぬ。

…そう悲しいことに悪役令嬢となってしまったロゼリアには厳しい未来しか待っていないのだ。


そこで私が勝手に白羽の矢を立てたのがアイルだ。


アイルは初恋が忘れられず悪役令嬢になったロゼリアの悪行も許してしまう。心のどこかでロゼリアを愛していたに違いない。

それならロゼリアは王子と婚約するよりアイルと婚約した方が幸せだし、死亡フラグも阻止できるのではないか?


ー案外名案かも知れない。


良いことを考えたと含み笑いをしながら前世の記憶をたよりにまとめた紙を掲げる。

掲げたのと同時にドアがノックされカロンが「お嬢様、失礼ですが夕食のお時間です。当主様もお待ちです」との声がドア越しに聞こえた。

私はあわてて書いた紙を本棚の間に隠した。

「すぐ行くわ」と答え、椅子からおりドアへ向かった。

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