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第27章私。お背中流します。

勉強会が終わり、結衣は桐の部屋で休んでいた。

すると外から、桐と先輩の会話が聞こえてきた。

「風呂はどうする?」

「お兄ちゃんが先で良いよ。」

「そうか。分かった。」

その会話を盗み聞きして結衣は思った。

(よし。先輩のお風呂に乱入しよう。さすがの先輩でも一緒にお風呂という刺激には耐えられないはず。それにこのために水着も持ってきてあるしね)

そしてしばらく経ってから部屋を出るとお風呂場に人が居る事を確認すると外から声をかけた。

「先輩―。この結衣がお背中をお流ししますよ」

しかし、中からの返事は無かった。

そこで結衣は話を続けた。

「先輩。恥ずかしがる事は無いですよ。結婚したら毎日一緒に入るんですから。」

その後結衣はゆっくりと服を脱ぎながら言った。

「先輩。今、私。服を脱いでますよ。裸ですよ。ドキドキしません?」

そして服を脱ぐと、風呂の扉を開けて言った。

「残念。水着でしたー。先輩?裸だと思いました。そういうのは結婚した後ですよ」

結衣が中を見ると、桐がいたたまれない表情で浴槽につかっていた。

結衣はそれを見て地面に崩れこんだ。

「やってしまった。」

桐は死んだような目で言った。

「凄い拷問だった。友人が兄を誘惑するところを見せられたんだもん」

結衣は言った。

「桐ちゃん。色々ごめん」

桐は言った。

「結衣ちゃん。忘れよう。今の事件を覚えていても互いに幸せにはならないよ。」

結衣は立ち上がり答えた。

「そうだね。」

そして桐は言った。

「水着を脱いで浴槽に入ったら?この際だし、一緒にお風呂に入ろう。」

結衣は頷き、水着を脱ぎ始めて言った。

「そうだね」

すると外から先輩が風呂の扉を開き言った

「おい。桐。何でお前が先に入ってるんだよ」

そして扉を開け、風呂の扉も開いていたため、結衣の裸が先輩に見えてしまった。

「きゃー。」

結衣は叫び、その辺にある物を投げつけた。

「悪い。まさかお前が居るとは思わなかった。」

先輩は慌てて出て行った。

桐は結衣に言った。

「良かったね。目的は達成出来たじゃん」

結衣は焦った様子で

顔を真っ赤にして言った。

「どうしよう?け、結婚前の男性に、は、裸をみせちゃった。」

その様子を見て桐は言った。

「結衣ちゃん。セクシー路線はやめて、素のままの方がいいよ。結構可愛い。」

そして桐は恥ずかしがる結衣を見て笑顔を浮かべたのだった。


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