対決 2
『神の託宣は絶対なのではないのか?』
なんか、腹のたつ顔付きですよ!
凄く、嫌な感じの人です!!
『そうですね。
神の託宣は我が国では絶対です。』
え、お母さん、何言ってるの?
『ならば、そなたの娘のチヒロは、俺の妃であろう。』
『あなたは国王ではありませんから、妃ではないですよ。
それに、あの託宣は無効です。』
『間もなく国王になるわい。
何故、託宣が無効なのだ?
きちんとした儀式に則っておりた託宣であろう。』
『儀式には則っていましたね。
ですが、神の託宣は下りてません。
偽物ですね。』
『何故偽物と言う?
神官も本物であるぞ?』
のらりくらりと言い逃れてますね。
大丈夫なんでしょうか?
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『何故ならば、あなたが国宝を持ち出したからです。
あの国宝があれば、神の託宣を曲げる事は容易に出来た事でしょう。
返していただきますよ。』
『ふん、そのようなものは知らんな。
嘘だと思うのならば、身体検査でもすれば良い。
その代わり、何も出て来なかった場合は分かっておるな?』
『、、、チヒロ、こちらへいらっしゃい。』
母親が、ヒロを手招いた。
一体、何がおきるんだ?
おずおずと、側に寄り、母親と手を繋ぐヒロ。
自分の唾を飲み込む音も大きく響いてしまうような、緊張の時間だった。
『・・・・・。』
何がおきるんだ?
いや、何もおきないのか?
母娘で手を繋ぎ、チリカが術を組み立てている様子はうかがえるが、時間は無情に過ぎて行く。
やがてチリカが諦めたようにタメ息をひとつつき、ヒロを探るように見た。
『チヒロ、あなた、どうしちゃったの?』
記憶喪失だった事が影響しているのか?
首をかしげているヒロがいた。




