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甘えん坊のヒロをうちの子に、、、

ギルドでたっぷりお昼寝したのに、とっても眠いですね。

スープとパンのお夕飯を食べながら、ウトウトしてしまいます。

ギルマスさんはスープしか作れないらしく、自分で作る食事はいつもこんな感じのようです。

早く大きくなって、美味しいもの作ってあげたいですね。


『ヒロ、こぼしているぞ。

眠いなら、もう寝ろ。』


そう言って汚れたところを拭いてくれます。

強面でも優しいんですよ、うちのギルマスさんは。


『うん、、、一緒に寝たい。』


『俺はまだ眠くないから、先に寝てろ。』


『淋しいから、一緒に寝て?』


『ああ、もう、しょうがない奴だな。』


甘えん坊め、と言いながら一緒のお布団にくるまって横になってくれる。

こうやってくっついているのは安心するのもあるけど、ギルマスさんの疲れを取り除くのにも良いと思うんだよね。

一緒のベッドで寝る事に慣れてくれないと、ずっと長椅子で過ごしそうだもんね。


はふ、くっついていると心地好いなあ。

いつの間にか眠りに引き込まれて行く。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※





甘えん坊なうちのヒロは、一緒に寝てと可愛らしく言ってくる。

もう、養子の手続きしてしまおうか、なんて思ってしまう。

ヒロの家族が分かっても帰してやれない気がして、ちょっと不味いかも知れないが、なるようになるしかないと開き直るか。


それにしても、こいつは何で独りで倒れていたんだろうか?

何処から来て、何があってここにいるんだろうか?

こんなにも可愛いのに、親はどうしているんだろうか?

棄てられたのか?

拐われてきたのか?

記憶を失うなんて、小さいのに、どんな人生を送ってきたんだろうか?

こんなにも良い娘なのに。


ヒロを寝かしつけ、つらつら考えていたら、俺も寝る時間になった。

今日も長椅子に寝るとするか。






『ギルマスさん、おはようございます。』


透明な声が聞こえ、ヒロが起きたのか、と振り向く。


『えっ、ヒロ?』


そこにはスラリと手足の伸びた女の子が座っていた。



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