異世界人
俺は、数ヵ月前にこの世界に召喚されてしまった。
なにがなんだかわからないけど早く日本に帰りたい。
何でもこの世界には神が5人いるらしく、それぞれが国を持っているそうだ。
俺は、ファンタジア(神のなかで唯一の女性)のおさめる国に来たらしい。
「おーいソラ、ちと手伝ってくれ」
「オーケー」
俺を呼んだのはこの宿の宿主。
俺は、ここに住込みで働いている。
もちろん冒険者としても働いてる。
ただひとつ問題がある。
「おー、ソラちゃんは今日もかわいいねー」
「俺は男だ!その言葉は男にとっては侮辱だぞ」
「今日も厳しいねー」
そう、問題は容姿だ。
髪は水色で肩までかかっている。
姿は、中学2年ぐらいの背。
声は、声変わりしてる最中みたいに高くもなく低くもなく中炉半端だ。
ちなみにこの宿は宿と一緒に冒険者ギルドもしている。・・・おっちゃんスゲー。
そんなことを考えていると、店の扉が開いた。
「いらっしゃいませ~」
いつものように返事をし、客を見てみたらその姿に誰もが呆然としていた。
その客は、神の秘書確かマリンとか言ったはずだ。
「ここにソラさんはいるでしょうか、大事な話があります」
そう言って、俺を見てきた。
俺に用事か。
「俺に何か用か?」
「っ!」
「?」
「何故あの方はこんな子供を」
マリンはすごくめんどそうにそう呟いた。
「で、話ってのは?」
俺はさっさと話を終わらせたかったので、用件があるならさっさといってほしかった。だって面倒だし。
「失礼ですが、おいくつですか?」
「30だ」
「は?」
俺が即答したのに驚いたのか、俺の年齢い驚いたのか分かんない。
「こんな子供が私よりも年上?」
「事情があってこの姿なんですよ」
「そう···」
何かを考えてるのだろうか?なんか独り言始めたし、ちょっと聞いてみるか。
・・・別に盗聴とかじゃないぞ。
「歳上なら・・・べつに体があれでも・・・」
内容がヤバそうだったのでその辺で聞くのは止めといた。
まだ良い男はいないのだろうか?普通にかわいいのに。
「どうしました?」
「イヤベツニナンデモナイヨー」
「何故片言なんですか?まあ良いでしょう。それじゃあ話を戻しますね。実はあなたはファンタジア様の勝手な理由で召喚されてしまったのです。あなたはチート能力があるわけではないので大丈夫だと思いますけど、あまり目立った行動はしないでいただけると助かります」
ん?こいつ今なんて言った?俺はチート能力を持っていないと言ったのか?
「俺以外の人にはチートがあるってことですか?」
マリンさん(敬語にすることにした)は目をそらして
「は・・・はい」
そんな気まずそうに言われても。