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祓いの儀
これはものの良し悪しに関わらず総じて妖刀呼ばれる。
妖刀とは一言で言ってしまえば、それがいかに”曰く憑き”という点に尽きる。
それ以外についての記録も資料もなくただ気の狂ったような字面と妄想の最中に垣間見える幻覚を綴ったようなものしかない。ただの創作、またはそれ以下のものとしか世間では認知されない。
真実を語るならばその口に尋ねるほかにない。
目に見えるものには限りがある。それは視野的な問題ではない。
例えるならば耳を塞いで私が話すこと。つまり音を感じることはできない。しかし口の動きや表情を読み取ることができるならものの具体性が明瞭なものとなる。それと一緒で私の言う”極視”も見るという形の変わった行為にすぎない。見方を変えれば自然と見えるものも変わってくる。
「問題は視野ではなく視点にあるということだ」