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第2話 配属先はお嬢様クラス!?

私は、6時に目が覚めた。30分くらいたつと起床のラッパが聞こえてきた。ベッドを片付け、昨日学校から支給された服に着替える。見た目はハートマン軍曹のようだ。

着替えが終わり食堂に向かった。

食堂では、教職員のほかにも士官学校の生徒が席に朝食を食べていた。

「バッベル君。おはよう。」

ミリウス先生が声をかけてきた。

「おはようございますミリウス先生。」

「その服装、すっごく似合ってるね。」

「そうですか?ありがとうございます。」

「教職員の席はこっちだよ。」

そう言われて一番端の席に座った。既に、食事の準備ができており、いつでも食べれる状況だ。

「では、食べましょうか。」

今日の朝食は、パンとサラダ・ベーコンと目玉焼き、野菜ジュースだった。





朝食を食べ終わると始業式があるため全員が体育館に集合した。

「本日からいよいよ、新学期です。これからの国の国防を担う者として、しっかりと勉学や軍事教練に励んでください。」

「「「「はい」」」」

校長の話が終わると生徒全員が返事をした。

「それと、新しい先生が来ました。朝見た方もいると思いますが、かなり優秀な先生です。みなさん、しっかり学んでください。では、バッベル教官自己紹介をお願いします。」

校長に言われステージに上がった。

「本日からこの学校で教官として赴任してきたアリーシス・バッベルだ。よろしく頼む。」

「バッベル教官には3年F組の担任をしてもらいます。担当教科は軍事教練です。」

校長がそう言うと生徒たちがざわついた。

「かわいそう」「何日もつかな?」と小声で生徒が話している。

「静かに!!!」

「「「「はい」」」」

「よろしい。」

「では、これで始業式を終わります。生徒は、教室に帰って待機しなさい。」

「「「「はい」」」」

教頭がマイクで伝えると生徒が一斉に体育館から出ていった。


「では、私たちも教室に向かいましょう。」

職員室に寄り、出席簿を取ってから教室に向かった。

「ここが、3年F組ですか?」

「そうですよ。バッベル君が今日から担任になる生徒たちがいる教室ですよ。」

「緊張しますね。」

「そうですね。私も初めて担任を務めたときは教室に入るのをためらいました。では、行きましょうか。」

教室の扉をバッベルが開けると、生徒の視線が一斉にバッベルに向いた。バッベルは、そのまま教卓まで歩いた。

「起立」

「礼」

「着席」

「みなさん、おはようございます。」

「「おはようございます」」

「みなさんは、今年で3年生です。今年から軍事教練の科目が追加されます。立派な軍人になるためにしっかりと学んでください。」

「「はい」」

「では、クラス替えもあったと聞いていますので1限目はクラス全員の自己紹介を行う時間とします。私も今年初めてこの学校に来たので私の自己紹介も最後に行いたいと思います。」

バッベルの話が終わると1人の生徒が手を挙げた。

「ミリウス先生質問があります。」

「えっ、何ですか?」

「なぜ、男の先生が担任なのですか?」

「それは、校長が決めたことです。」

「何かの間違いですわ。わたくしのような誇り高きアリアス家の長女が男性から学ぶことなんてございませんわ。」

「そんなことは、ありません。バッベル先生は士官学校を首席で卒業するくらい優秀な先生ですよ。」

「そうでしたの。それは、失礼いたしました。」

「ほかに、質問のある生徒は?」

誰も、手を挙げなかった。

「では、自己紹介に移ります。出席番号順に自己紹介してください。」

1人ずつ自己紹介をしていく。先ほど私に反発した生徒の名前は、アリアス・リリー。アリアス家は代々、女性の発言権が強い家で各界に多大な影響力を及ぼす家の跡取り娘だ。

自己紹介を聞いていて思うが貴族の娘がこのクラスはとても多い。

「では、最後にバッベル先生に自己紹介をしてもらいます。」

ミリウス先生に言われた。

「え~、陸軍第2歩兵師団所属の第1歩兵連隊からこちらに教官として赴任することになったアリーシス・バッベルだ。担任としてよろしく頼む。」

「バッベル先生に何か質問はありますか?」

何人かの生徒が手を挙げた。

「では、マリーさん。」

「先生のご趣味はなんですか?」

「そうだな・・・・。趣味は銃の手入れと答えておこうかな。」

「ほかには?」

「リリーさん。」

「先生は、なぜこちらに赴任することになったのですか?」

「それは・・・・・。すまないが秘密にしておく。私としても理由は言いたくない。」

「そうですか。そう言うものですの?」

「そう言うものだ。」

「ほかになければ、班決めと掃除場所・委員を決めていきます。」

自己紹介が終わり、いろいろな決め事に移った。

「それでは、学級委員長はリリーさんに。副委員長はメイビスさんに決定だ。」

リリーは持ち前のリーダーシップを発揮して学級委員長に選ばれた。

「それじゃあ、学級委員長が決まったので副委員長と協力していろんな決め事を決めてくれ。」

「わかりましたわ。」

「うん、わかった。」

係り決めなどで3時間を使った。4限目からいよいよ、授業だが3年F組は数学のため、私は教官室で書類仕事をすることになる。それに、今日は軍事教練が無いため終わりのHRまで書類仕事だ。正直めんどくさい。



「では、今日は、これで終わりです。部活をする子も勉強をする子も問題を起こさないように。」

私の話が終わると生徒は、全員仲のいい友達と部活に行ったり、勉強をしようと図書室に行ったりそれぞれだ。

職員室に入り、出席簿を戻すとさっさと教官室に帰った。

教官室に戻ると護身用として連隊からこっちに移動になった時に連隊長が餞別としてくれた旧式のライフル小銃を手入れするのが私の日課になりつつある。

手入れが終わると保管庫に銃を入れてベッドに入った。

明日は3年F組が軍事教練の日であることを楽しみに思いながら寝ることにした。

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