16.狐式神と見知らぬ兎
投稿にかなりの間が空きました。2ヶ月ちょっとかな?
時間ってのはね…いくらあっても足りないもんなんだよ…。
毎回言ってますね、コレ。
SIDE 白銀
少し辺りを散歩していると、主を見失ってしまった。
妖術で探知もしてみたのだが、この辺りにはもういないようだ。
…これからどうすれば良いのだろう。 主を探すにも、当てがない。
コキアという妖精によると、主は妖精を従えているようだが、俺が話しかけても応じてはくれないだろう。
旅にでも出ようか。 主を探すなら、それしか方法はない。
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森の中をひたすら進み続けて数時間。
主はおろか、妖怪1匹見当たらない。
前の戦いで全滅してしまったのだろうか。
ふと、一匹の妖怪の気配を感じた。気配がする方へ行ってみると、小さな崖があった。
そこには人が入れる程度の洞窟が1つ、ぽっかりと空いている。
誰か住んでいるのか、洞窟には藁が敷き詰められていた。
ふと、中から声がする。
「だれかいるの?」
洞窟から現れたのは、兎妖怪の少女。ピンクの服を着ている。
此方を見て、何か考え事をしているようだ。
「…あんた、誰?」
「俺は白銀。主を探しているところだ。」
少女は「へぇ…」と答えた後、此方を見て暫く考え込む。
主のことについて何か知っているか、聞こうとした時。
「あんたの主なら、暫く見つからないと思うよ。暇なら、東の方へでも行ってみたら?」
そう言い残し、少女は去っていった。 何か知っていたようだが、知らない妖怪の住処だ。罠が仕掛けられているかもしれない。 俺は言われた通り、東へ進む。 洞窟の中から、また少女の声が聞こえた。
「あれ?追って来ないの?」
聞こえていないふりをして、俺は東へ進み続けた。
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SIDE コキア
ずいぶん遠くまで来た。 今私の目の前には、大きな山がある。 森の中にある滝がとても綺麗。 でも、森の中は険しく、とても進めそうにない。
山の頂上に向かって少し飛ぶと、狼の妖怪がたくさん出てきた。 全員剣と盾を持って、此方に近づいてきている。
「そこの侵入者!止まれ!」
どうやら山を守っているようだ。 でも、山の頂上に何があるか見てみたいので、止まらずに進む。 私の飛ぶスピードが速いのか、狼妖怪達はどこかへ行ってしまった。
山の頂上まで、あまり時間はかからなかった。 頂上には大きい屋敷があって、屋敷の前には沢山の妖怪達が集まっていた。 近づいてみると、額に角を生やした…鬼が1対1で戦っていた。 観客も鬼だ。
近くに降り立って、鬼の一匹に何をしているのか聞いてみた。
「ねぇ、ここで何してるの?」
「あぁ、これは…って、妖精!?」
鬼が大声を上げると、周りにいた鬼達も皆此方を見てきた。 汚いものを見るような目をしている。 屋敷の屋根の上にいた鬼が、急に大声を上げる。
「皆!こいつは不法侵入者だ!殺せ!」
その声と同時に、周りにいた鬼達は一斉に、私に襲い掛かってきた。
白銀が主人公になると言ったな!あれは半分嘘だ。
この小説を書いている間にまさかの10000PV、2500ユニークを達成しました。
完結するころに10000PV行ったらいいな程度に書き始めたのですがね。
まぁ、投稿ペースは不定期のままですよ…頑張ります。