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東方生司妖  作者: みたか
古代編
16/17

15.妖精神と都跡地

7500PV、1500ユニーク超え有難うございます!

これからも(失踪しないよう)頑張ります!

「これで最後…と。」


使えるもの、珍しいものは大体盗み終えた。

この街は捨てられたもの、使えるものは再利用するべきだ。


遠くの方から、ロケットの発射音が聞こえる。これで3度目だ。

私は白銀との待ち合わせ場所へ、急ぎ足で帰る。

案の定白銀は採取を終えており、私を待っていた。


「人間達は一人残らず飛び立ったようだぞ。」

「じゃぁ、私達もそろそろ別の場所へ…と、あれは何?」


大きな物体が、空から落ちてくる。人間たちが落とした物だろう。

黒光りする、細長い物体。

既に地上数百メートルの所まで落ちてきている。


「主、あの物体に覚えがあるのか?」

「もう、逃げても間に合わないだろうね。」


私がそう言い終えた瞬間、黒光りする物体が強烈な光を発した。




~~~~~~


SIDE コキア



湖の上を飛んでいると、湖の水が激しく揺れた。

遠くの方に大きな黒い雲が見える。

湖の下からはわかさぎ姫が大慌てで泳いでくる。


「なになに!?地震!?」

「地面が揺れるだなんて久しぶりなの。」

「…あれ、治まった?」


揺れは次第に治まって行き、辺り一面が静かになった。

警備の妖精たちは怖くなって星に帰り、動物たちも逃げ出した。

湖の上には、私とわかさぎ姫が2人だけとなった。


「皆どこかへ行ってしまいましたね」

「結局何だったの?」


何事もないことを祈りつつ、私達は湖の中へ消えた。



~~~~



―数日後。


私は、あの黒い雲が立ち上っていた場所へ行ってみることにした。

特に深い理由はない。単なる興味本位で行ってみたのだ。


「何もないの…」


そこには面白いものどころか、物陰ひとつなかった。

土は黒く、少し湿っていた。


よく見てみると、辺りには魂が漂っていた。お母さんが操っているのを何度か見たことがある。

外見は白く透き通っていて、触ろうとしても普通には触れない。


「ここをこうして…と」


手に布を巻いて、魂の尻尾を優しく掴む。

この布はお母さんに貰ったもので、神の力が籠められているらしい。

この布を振り回すと「神力弾」なるものが飛び出し、この布を体に巻けば「神力」というものが扱えるようになる。


「逃げちゃだめなの!」


掴まれた魂は、必死に手の中から逃げようとしている。

逃げないように、手に力を籠めて握りしめる。


「あ、潰れちゃったの…」


魂は粉々に砕け散り、半透明の液体が飛び出す。

魂を潰すとこうなるのだ。

他の魂は私を恐れて、そこら中へ散らばっていった。


その中で、一ヶ所だけ魂が集まっている場所があった。

不思議に思いよく見てみると、土が盛り上がっている。何かが埋まっているようだ。

少し掘り返してみると、懐かしい妖気が噴き出してきた。


「…誰の妖気なの?」


埋まっていた物は、妖怪だった。

片方は大きな妖狐、もう片方は…お母さんだった。

妖狐の姿は、土の色と同じ黒色に染まっている。

お母さんは妖精だからか、汚れ一つ付いていない。

緑色をした髪に、長いポニーテール。

目が開き、黄緑色をした瞳が私を見つめる。


「…あれ?コキア?どうしてここに?」

「黒い雲が出てたから様子を見に来たの。」

「黒い雲?…じゃぁ、ここが元人間の街ってことね。」




~~~~~~


SIDE 宇巧



コキアは別の場所を探索しに行った。

まだ面白いものが残っているかもしれない、とのことだ。


白銀は目覚め、既に辺りを散歩している。

私は…どうしよう、することも無くなったし、何か便利な物でも作ろうか。


命令に忠実に動く、魂の入っていない式神はどうだろう。

この前白銀を作ったばかりなのだが、白銀も式であると同時に妖怪だ。無茶なことをすると疲れなどが出る。その点、魂の無い式は疲れこそあるもののそれに気づかない。

うん、これにしよう。


早速、作業場を創ろう。

コキアが言うにはこの辺りに私たちの星への入り口があるとの事なので、その入り口のある湖の底で引きこもろう。

思い立ったが吉日。湖へ移動する。少し懐かしい。

早速、湖の地下を掘り、一部屋分くらいのスペースを作る。

入り口を固い扉で閉ざし、開かないように術を何重も掛ける。


さて、作業に取り掛かろう。


…あ、白銀を置いてきてしまった。




次回からは(多分)白銀主人公です。

宇巧さんがこのまま無双しても面白くないのでね。

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