フリアンガ
遠い遥かな宇宙、思想体のフリアンガはブラックホールの渦を球体に押し固めた。
フリアンガはこう言った地球にいる人間をブレインウォッシュしようと。
だがフリアンガの回りには透明な球体のグラミーがきゃぴきゃぴ言いながら飛び回っていた。
こら、やめなさいとフリアンガは怒った。
きゃーとグラミーはフリアンガにくっついた。
楽しくてハッピーになれることをしよう、とグラミーはもじもじした。
おいおい、何をする気だ。
嫌な心を折る、植え付けるよりいい。
そうか、そういう考え方もあるか。
グラミーはフリアンガの内部に入り込んで操作した。
さあ、見つけたまえ、人間達よ。
フリアンガ、それは遥かかなたの宇宙、ひっそりと隠れていた。黒い球体だ。
「フリアンガ様、今日もいいお言葉をありがとう」
NASAは特殊な機械を使い宇宙の言葉を聞いた。
「みな、生きている事に楽しめばいい、楽しめない人には私が悪い心を折って楽しい世界にしてあげるよ」
「ねぇ、グラミーちゃん」
夜のこと、もぞもぞ、あぁむあぁむ、グラミーと名のる透明な小さな球体が女の子の体にかぶりついた。
「いやん」
「君ははしゃぎ過ぎだね、その心を折ってやろう」
と窓から黒い大きな玉のフリアンガが急に入ってきた。
「わぁ、痛い」
と女の子が胸を痛めた。
「これでいいかな、では」
とフリアンガは空中を移動し街へと向かった。
「埋葬都市?東京が?」
「フリアンガ様の提案で」
と街の人々は噂をした。
東京は重症者で溢れた。
折ってもいい心が現れずにいた。
霧の立つビル街でダークなダンスミュージックが鳴り響いた。重症の人々は幽霊のように踊っていた。
フリアンガは神なのか、それとも遊びたがり屋の化け物なのか。
「私の話を聞いてくれないか」
「はい、フリアンガ様」
「私の言葉を広めてくれてありがとう、人類がいつも見ていたものは宇宙であり、この地球だ、その最初の感動を思い起こせ」
「わかりました、フリアンガ様」
大阪の人々は夜、フリアンガ様の声を聞いた。
「そんな、神様だかフリアンガか知らへんわ
「お金になんぼ騒がしい所を折らんとね」
「折るには逆効果か」
とフリアンガは会話を耳にし、通り過ぎていった
「こら!大音量で聞かないの!」
と男の子が母親に叱られていた。
「いいじゃん、メタルくらい」
「ダメ!」
「あらあら」
とグラミーが空中から見下ろしていた。
「素直になれ」と夜、フリアンガは男の子の部屋にやってきた。
「何、球体」
「まだすっきりしないか」
「イライラしてね、つい」
「すっきりする言葉をやろう、もっと楽しい事をしてみないかい?」
「そうだね、バンド組もうっていつも言えなくて」
「そうか、言えるといいな」
「折って欲しい」
フリアンガは男の子の不安な気持ちを軽く折った。
「ありがとう、フリアンガ」
と男の子は笑顔になった。
フリアンガはいつも宇宙から地球を眺め夜になるとやってくる、今日も夜、誰かの悪い心が折られているだろう。
「こんな事をしてたのしいのかお前たち」
とフリアンガ様はお怒りだ。
「戦争はあってはならないですね」
「あぁ、折っても折りきれなかった」
「じゃあ全部折って下さい」
「幽霊にする気か、まあ仕方ないだろう」
「東京はもう、埋葬都市ですからねぇ、楽しく踊り明かそうぜー」
霧立つビル街で人々はフリアンガ様と会話をしていた。
埋葬都市になった東京はお金もなく地位もなく物もない暗くどんよりとした世界となった。
だが、人々は明るく楽しい子供の様な心になった。
人は死へとひたすら歩んでいる、というのに病院に行き、手術をする、それはフリアンガ様にとってはお怒りになる事をである。
「あなたはもうすでに死んでいるはずである」
「そうなんだ生きたい気持ちが強いのかな」
「そうみたいだな、君の心は死の恐怖は少なからずあるものだがな」
病院にてフリアンガは人々と交流をした。
「フリアンガ様へ、この一曲を!」
「イエーイ」
霧立つビル街でフリアンガ様へ曲を流して、みなリズムにのり踊り明かした。
「かなかなフューチャー系でクールな曲だね」
とフリアンガ様はご機嫌だ。
すると突然踊っていた女性が倒れた。
「死んでる?」
「あぁ、息してない、心臓も止まってる」
と周りの人が駆けつけて山へ埋葬しに行った。
「そうだ、私が求めるのは自然である自然に逆らうようではダメだ」
NASAにてフリアンガ様の言葉を頂いた。
今日もフリアンガによって世界が変わっていった。




