04.アリスと笑顔
カミリアで〜す。
新キャラ登場です。……もしかしたら(多分絶対)内容がない話かもしれませんが、お付き合いしてくださいまし。
アリスは何故かすんなりと受け入れる事が出来た。
あんなものを見せられたら、という思いもあったし、強くなれそうな気がしたからだろう。
アリスは部屋を出て、シンラの所へ行く前にある程度の情報収集をした。
廊下を歩いていると、男が声をかけてきた。
「おー。そこのじょーちゃん。俺はジャック。本名はジャック・オ・ランタンつーんだ。日本人じゃねーぞ。」
ジャックは金髪で目が青く、つなぎを来ていた。
「あらそれにしては日本語ぺらぺらだ〜。上手ーい!」
「いや、多分ちげぇ。俺のイヤリングの翻訳機能で会話が出来てると思うぞ。俺からしてみれば、アンタは英語ぺらぺらだ。アンタ、名前は?」
「アタシはアリス。節義亜梨子っていうの。よろしくね〜ジャック!」
「アリスちゃんか。新入り?」
「ん〜まぁ……そんなとこ。ねぇ、案内してジャック!まだ連れて来られたばっかりだから、ここのこと、分からないの」
「俺に任せなさい!このジャック様が案内してあげよう!」
「わー!嬉しい!!ありがとうジャック!!」
アリスは目を輝かせて、ジャックの手を取った。
(て、天然……?)
ジャックと共に歩いていると、色々な人が話かけてくれる。
WONDERLANDには、能力者以外にもたくさん人がいる事や、能力者は若い人が多いと言うこと。明るくて優しい人達ばかりだということ等、様々な事を知った。
話かけてくれた人のなかでも、親近感が湧いた人がいた。
「オレは宇佐美白時だー!!やーなんか親近感湧くなぁー!!お前アリスだろ!?覚えてねーけど懐かしいー!」
白時は銀髪でなんと頭にウサ耳を付けていた。首にかかっている金色の時計が輝いている。
白時はアリスの頭を撫でまくった(正確には乱暴にぐちゃぐちゃにした)。
「しらときぃ〜……。そんなぐちゃぐちゃにしないでぇ…」
「おお、悪い悪いつい。あーそうだ。もう一人、アリスの親近感湧くヤツいるぜ!極度の人見知りで全然喋んねーけど!」
「ただ単に嫌われてるだけじゃないのかい?」
「ジャック兄さんは黙ってて!」
「ふーん。親近感湧くの?……ハートのクィーン?」
「クィーンも居るけどちげぇ。多分見たら分かるぜ〜?」
「そう?」
「さ、そろそろ司令官に会いに行かなきゃな、アリス。」
ジャックが言った。
「司令官?誰ソレ?」
「柄須新羅司令官でしょーが!?知らないの?『鬼のシンラ』の二つ名があるくらいだ!」
白時が言った。
「あーそういえば『私のが立場が上』とか白雪さんに言ってたっけ?」
「白雪!!!?」
ジャックは恐ろしい物を見るような顔をした。
「あ、お知り合いですか?」
「あははは、嫌な思い出しかない人だ」
ジャックはお化けに取り付かれたかのオーラをだした。
「こっちは鬼じゃなく、『暗黒魔術師の毒白雪』だよ」
白時はアリスに耳打ちした。
「なんか心なしか、刺々しい」
「あの人の特技は爆弾造り、趣味は薬品調合だ。オレは三途の川を渡りかけた事がある。」
「わーい怖い。わざとらしいツンデレ印象を受けたけど。」
「あとづ……いや、天然のツンデレだありゃ。人体実験の時も『あ、あんたがいい訳じゃないんだから!データが取れやすいからじゃないんだからね!』という、正直訳の分からないツンデレだ。ツンツンする要素がどこにあるのだろう?」
「あの人にとって人は、実験体でしかないんじゃ?」
ジャックがはっとした。
「あ、ゴメンアリス!司令官とこに連れてくんだよね。」
「あ、はい。」
「ほらうさぎ。行くよ?」
「わかってるよ!」
「ここが司令官室だよ、アリスちゃん」
ジャックに連れて来られたのは廊下の1番端の部屋。
ドアというより鉄の壁が立っている。
「指紋認証しなきゃね」
「セキュリティ凄いね。エスエフみた〜い!」
ジャックが機械に指をかざすと鉄の壁が開いた。
「失礼します!シンラ司令官」
ジャックと白時は一礼すると部屋に入った。アリスは付いて行った。
「アリス、落ち着いたか?」
「おかげさまで」
「決心はついたか?」
アリスは迷う事なく答えた。
「はい」
「そうか」
シンラは優しく笑った。ジャックは息をのんだ。
「強くなれるなら戦いたい。」
「そうなの。……WONDERLANDに入る気があるってことでいいのか?」
「消えないんでしょう、力。……生かすほかないと思うの」
「そうか。ならば登録しておこう。」
「ジャック!!能力覚醒の準備をしろ!!」
「あ、はい!分かりました!」
部屋から出ると、ジャックは俯いて顔に手をやった。
「あ、あのどうかした?気分悪いの?」
ジャックは耳まで真っ赤にしていた。
「熱!?熱なの、ジャック」
「〜〜〜〜〜!!」
「?どしたの」
「か、か、か、かっ……」
「か?」
「可愛いっ!!!!」
「へ?」
「あー!シンラ可愛い!!笑顔なんて初めてみたぁああ!!!!!」
「じ、ジャック?」
「格好可愛いーッ!!!!あーったまんねーッ!!!!」
「ジャック?ジャーック!」
「はっ!」
「だ、大丈夫?」
「わ、悪い!つい」
「本当ジャック兄さんはシンラさん好きだよな?」
「アタシも好き!格好いいもん!憧れる!」
「いやそういう好きじゃねーんだよ。」
「同期なんだ!一目惚れっ!あー可愛い!この世のモノとは思えない……!!」
「あ、恋愛的な意味」
(鈍感か…!)
「ま、こんなジャック兄さんはほっとこうぜ。ほら、行くぞ」
「どこに」
「改めて案内するぜ。」
白時はアリスに言った。
「ようこそWONDERLANDへ!」
最後までお読み頂きありがとうございます。
個人的にはジャックがお気に入りです!
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