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お久しぶりです。

本日ティアは6歳になりました。

そして菜摘ちゃんの精神年齢は、にじゅうぴーさいになりました。…いや、隠すことでもないんだけどね。

そんな私の誕生日パーティーなるものが開催されるそうで、今日は朝から家の中はすこしバタバタとしている。



「おはようティア、6歳のお誕生日おめでとう」

「ありがとうございます、お父さま」

「ふふ、もうティアもお姉さんね」

「後でプレゼントを持っていくから楽しみにしているんだよ」

「はい、楽しみにしています」



朝食の席で家族皆からお祝いの言葉を受け取る。

ちなみにお姉様は7歳になったときから王都にある寄宿学校に通われるようになったので、今は家にいない。

ただ今日は外泊届けを出して帰って来ると手紙が来ていたので久々に家族がそろうのも楽しみ。


朝食後にリィに連れられて準備をおこなう。

用意されていた服や小物類は、瞳に合わせたのか赤系統の色が多い。


うーん見慣れてしまったけど今日はいつもに増してお姫様なドレス。今の外見じゃなければ完全に着せられているな。



そうなのです。

今の私、前々から思っていた通り、お母様似の美少女に美幼女からクラスチェンジしました。最近よくお母様に似てきたとか、幼さの中に少し洗練された感じがあるとお父様は言っていたけど、身内の欲目?と鏡を見たら美少女がいた。

なので、発表会なフリフリも今の私には来てあげていると断言できる服なのです。



「リィ、お姉さまはまだ帰ってきてないの?」

「サリィ様はお昼頃に到着の予定でございます、パーティーも夕刻からですしそれまでにはいらっしゃいますわ」

「…ルーイさまもいらっしゃるかしら?」

「招待のお客様の中にはお名前がありますから、おそらくご一緒にいらっしゃると思われます」

「そう…」



かれこれ3…4年前?に初出会いを果たした、お姉様のご友人。ルーイ・ディステラ…なんたらかんたらと途轍もなく長いお名前のお姉様と同い年のこれまた美少女。


隣国ブルド国の出身で黒髪黒目でミステリアスな感じのする方なのだが、ちょっと…いやだいぶ人として、私が今近寄りたくない人堂々のNO.1。



重度の手フェチのお方である。



初対面の私の手を気に入ったのかにぎにぎと遊ぶ間、握りしめてふにふにつつくさする、あげく食べちゃいたいとの発言に引いた。今思い出しても涙がでる。恐怖で。

お姉様はいつもの事らしく、全く動じることはなかったのだがさすがに食べちゃいたい発言には、妹の身の危険を感じ引き離してくれたが。

それからお姉様にティアを怖がらせないでと厳重注意されたが、その後合う度に、にぎにぎ・ふにふに・もみもみと揉まれ舐め回すように見られる。


合うからいけないと、あまりご一緒しないようにしようとするとわざわざ部屋まで会いに来て、捨てられた犬のような目で遊びましょうと訴えられる。

うぐぐ…そんな目で見られてしまうと負けてしまうよ。

お姉様の言う限りでは、いつもはこんなに酷くないとの事で私の手はルーイ様にとって理想の手のようだった。



そんなルーイ様もお姉様と同じ寄宿学校に行かれているので、会うのは久しぶりである。春と秋に長期休暇でお姉様は戻られるが、最近は遊びにいらっしゃらなかったので1年ぶりくらいになる。

楽しみのような、そうでないような。



「ルーイ様の他にもノウエル様やレイドズ様のご子息様もいらっしゃる予定です」

「…誰?知らない人だわ」

「ティア様のご婚約予定の方々でございますよ」


…こんにゃく?こん…やく…婚約か…


まさか自分に婚約者なんて。あはは、前じゃ考えられないな。

お姉様にも2歳年上の婚約者が居るから、私もそろそろかと思っていたけど、この誕生日のパーティーは顔合わせもかねてるんだな。うん、なるほど。


格好良い人だといいな。美形は目の保養になるし、国の宝だよ。ちょっと楽しみになってきた。

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