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こんばんは、皆さん
ただ今私はベットの上にいます。
えぇと…おねぇさまとお散歩をして、リィのお手製プディングを食べてた筈なのに…?
んーー…寝たような気がする。
たぶん寝たんだろう。じゃなきゃ夢遊病か。
…前の生活では、バイトバイト大学バイト寝る、な生活をしてたけどここに来てからは、子供になったのもあるんだろうけど、寝てばっかだな。体が怠けそう。
そういえば、ここの生活になってから、前の生活と変わった点がもう一つ。
この部屋だ。
自分の存在に合わせたのか?という位、ピンクと白でふあっふあしてる。
全体的な色がピンク、ベットには天蓋が付いており、それも白いレースを何十にも重ね合わせたもの。
驚くなかれ、これを全て揃えたのがお母様ではなくお父様ということ。
つり目でガタイの良いお父様だが、役職も文官?的なものらしいし、家族にもとっても優しい。
私も大好きなお父様だ。
まぁ時々、お母様の天然ぶりに振り回されているお父様にはご苦労様と言いたい。
「んんぅ~ばんごはん…なんだろう?」
ぐぅと鳴ったお腹に空腹感を思い出す。
ぬいぐるみだらけのベットから手をのばし、サイドテーブルの上の鈴を鳴らす。
なんでもこの鈴はただの鈴では無く、魔法のかかった道具、魔法具というもの。鳴らすと対になったもの或いは、同じ型で作られたものが反応し鳴る仕組みになっている。
こちらから鳴らすときと、相手が鈴を鳴らしたときとでは音色が違うのでそれで判断するらしい。
携帯と違って話はできないけど、それ用にまた別の魔法具があるとのこと。
まあ、リィを呼ぶだけだし。その用途だけで十分だし。
前にも一度、散歩の途中で寝てしまった際、同じく寝室まで運ばれ起床後、一人で居間に行こうとしたが途中で体力が尽きはて、自宅でプチ遭難しかけた。
恥ずかしい限りだが、広い我が家は私の足にはとても広く二歳時の体力では居間までたどり着けなかった。
一人廊下にてうずくまり泣いていた私は、その後探していたメイドさんに発見され居間までつれられていった。
なんでも寝ていたはずのお嬢様がいらっしゃらないと、家族メイド執事等々…皆に心配され叱られてしまった。反省。
その後、私は鈴が渡され自室から出る際には必ず、必ず鳴らすように、一人では出歩かずに誰かと共に居る事という約束ごとができてしまった。
どうして家なのにこんなに広いんだろう。
自室といってもまだお母様とお父様のお部屋と続きのお部屋なのに…。
いろいろ不満はあったが、心配かけないのが一番という事、流されやすい日本人でイエスマンな私なのであった。