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君のためなら、何でもできる。   作者: 足早ダッシュマン
第4章 ─錆びし黄金時代編─
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第6話 パーティー開催!!

※本作は一部に生成AI(ChatGPT)による言語補助を活用していますが、ストーリー・キャラクター・構成はすべて筆者が作成しています。

ご理解の上でお読みください。

ホテルの大広間(おおひろま)では、すでにパーティーが(はじ)まっていた。

シャンデリアの(ひかり)()けて、宝石(ほうせき)金糸(きんし)がいやに主張(しゅちょう)している。だが(あつ)まった億万長者(ビリオネア)たちの(よそお)いは、金額(きんがく)のわりにどうにも野暮(やぼ)ったく、身体(からだ)馴染(なじ)んでいない。仕立(した)ての()さよりも「値段(ねだん)」を着込(きこ)んだ人間(にんげん)()れだった。


ロスティスラフは、その()(はし)一人(ひとり)少女(しょうじょ)()かい()っていた。

このパーティーの主催者(しゅさいしゃ)はユウと(おな)じくらいの年齢(ねんれい)だろう。(あわ)(いろ)のドレスを()彼女(かのじょ)は、物珍(ものめずら)しそうに(かれ)見上(みあ)げている。


「まさか、ここでお()いできるなんて……」

彼女(かのじょ)少し声(すこ こえ)(ひそ)めた。

「あなたが、あの――もう存在(そんざい)しない劇団(げきだん)の、伝説(でんせつ)のスターだってことは(ぞん)()げております。」


ロスティスラフは(ちい)さく(わら)い、(かた)をすくめた。

(うわさ)先走(さきばし)りすぎただけですよ。伝説(でんせつ)なんて、大抵(たいてい)後付(あとづ)けです。」


世辞(せじ)をかわすその(かん)にも、(かれ)視界(しかい)(はし)では奇妙(きみょう)光景(こうけい)(つづ)いていた。

億万長者(ビリオネア)たちは(かれ)にほとんど関心(かんしん)(しめ)さない。()わりに、(だれ)かの到着(とうちゃく)()つように時計(とけい)()たり、(とびら)(ほう)視線(しせん)()げたりしている(もの)がいる。

まるで、(いま)ここにいる人間(にんげん)すべてが“前座(ぜんざ)”であるかのように。


その空気(くうき)()づいたのか、少女(しょうじょ)意味(いみ)ありげに微笑(ほほえ)んだ。

「このパーティーのお(たの)しみは――これからなんです」


(ふく)みを(のこ)したその言葉(ことば)に、ロスティスラフは()(かえ)さなかった。

ただ、彼女(かのじょ)視線(しせん)(さき)――まだ(なに)()きていないはずの空間(くうかん)を、(しず)かに()つめるだけだった。


ホテルとは(べつ)会場(かいじょう)一角(いっかく)億万長者(ビリオネア)たちの喧騒(けんそう)から()(はな)された空間(くうかん)で、魔女会(サバト)(はじ)まっていた。


 ――(はじ)まっては、いたのだが。


「……なんで、こうなるんだろ」


 ヴェラは、自分(じぶん)のドレスの(すそ)一度(いちど)だけ見下(みお)ろした。


 落ち着(お つ)いた色合(いろあ)いの、(からだ)(せん)無理(むり)強調(きょうちょう)しない上品(じょうひん)なドレス。

 社交(しゃこう)()としては、(なに)ひとつ間違(まちが)っていない。


 だが、周囲(しゅうい)見渡(みわた)せば――


 カボチャ(いろ)のマントを(ひるがえ)して(おど)魔女(まじょ)

 (あたま)(ほし)()せ、意味不明(いみふめい)呪文(じゅもん)(さけ)魔女(まじょ)

 スパンコールだらけのローブで、(ゆか)転げ回(ころ まわ)魔女(まじょ)


 どう()ても、統一感(とういつかん)はない。

 むしろ、意図的(いとてき)に“(そろ)えていない”ようにすら()える。


「……仮装大会(かそうたいかい)じゃねえよな」


 (ちい)さく()らした(つぶや)きは、音に紛(おと まぎ)れて()えた。


 そんな(なか)、ひときわ異質(いしつ)存在(そんざい)が、会場中央(かいじょうちゅうおう)へと(すす)()る。


 黒猫(くろねこ)()ぐるみ。


 やけに(おお)きな(みみ)無駄(むだ)愛嬌(あいきょう)のある()

 場違(ばちが)いなほど間の抜(ま ぬ)けた見た目(み め)(はん)して、(はな)たれる魔力(まりょく)だけは、(みょう)(おも)い。


「はーい、ちゅーもくー」


 軽い声(かる こえ)が、会場(かいじょう)(ひび)いた。


今日(きょう)はね、(あつ)まってくれてありがとね。強制参加(きょーせいさんか)(ひと)もおるやろうばってん、そこはまあ……(こま)かかことは()にしぇんとって」


 笑い声(わら ごえ)()こる。

 深く考(ふか かん)えない(もの)たちの、軽い笑(かる わら)いだ。


 ヴェラは(うで)()んだまま、(だま)ってその様子(ようす)()ていた。


「みんなモナルダは(はじ)めてやろ? しぇっかくやけん、今日(きょう)(たの)しんでほしか」


 黒猫(くろねこ)()ぐるみは、そう()って自身(じしん)(むね)をポンと(たた)く。


()んで、()べて、(さわ)いで。(かた)の力、()いていこ?」


 拍手と歓声(はくしゅ かんせい)

 ()空気(くうき)は、完全(かんぜん)に“お(まつ)り”のそれだった。


 だが。


 ヴェラは()づいていた。


 (だれ)も、なぜ()ばれたのかを()いていない。

 (だれ)も、目的(もくてき)()れようとしない。


 それを当然(とうぜん)のように受け入(う い)れている、この異様(いよう)さ。


 ()ぐるみの()が、ふとこちらを向いた気(む  き)がした。

 ただの偶然(ぐうぜん)か、それとも――


(……最初(さいしょ)から、(かんが)えさせる()がない)


 (たの)しめばいい。

 (うたが)わなくていい。


 そう()われているようで、ヴェラは背筋(せすじ)(つめ)たいものを(かん)じた。


 彼女(かのじょ)は、ドレスの(すそ)指先(ゆびさき)でつまみながら、(しず)かに(いき)()く。


 これは、ただの(うたげ)ではない。

 理由(りゆう)()からない。だが――


 ()からないまま(すす)むこと自体(じたい)が、(わな)なのだと。


 ヴェラは、そう確信(かくしん)(はじ)めていた。


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