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第9話

ガリアとチェストとザフィーラの関係を謎にしたまま話は秋五に戻る。


今、秋五は床に正座をさせられ、足をふるふると震わせながら、目の前に仁王立ちしている二つの影。その人物は秋五に約束をすっぽかされ激怒している、マリアリア(通称・マリア)とシャルルである。



「(やっちゃった〜・・・。でも仕方ないんだよ!うん。仕方ないよねっ!?、読者さん!!。ここはひたすら謝って・・・逃げる!!それしかない。)」



意を決して顔を上げ二人の顔を見た瞬間、秋五の体はピキピキと音を立てるかのように固まっていく。まさに『蛇に睨まれた蛙』。固まっていては勝機がないっと勇気を総動員させ、恐る恐る口を動かす。



「ご、ごごごごggg、ごめ(ry」



「「あ”あ”!!」」



「ひっ!!!!」



謝ることすら許されない秋五・・・哀れ。


なんとかしてこの状況から抜け出せないかと考えてみる。



「(ドアから脱出・・・は無理だろう目の前にいるマリアとシャルルの後ろにドアがある、この二人をかわしてドアに向かうのは無理だ。となると・・・・・・窓か。窓の配置は俺の後ろ!!逝ける・・・違う、行ける!!)」



思い立ったら吉日、思考をやめ直ぐに体が動けるよう、準備をする。

秋五が逃げ出そうなど露知らず、説教を続けるマリアとシャルル。



「(まずは、何かに注意をひきつける・・・今朝の魔法を使ってみよう。)」



体の魔力を少しづつ右手に集めさせる、今朝みたいにありったけの魔力では部屋が枕水しかねないためだ。(ちなみに、今朝と同じ魔法なので濡れません。)



「(よし、集まった。後はこれを二人の後ろにあるドアにぶつけて、その隙に窓からダイブ!!・・・完璧だ!!!)」



脱走のためのシュミレーションをすませ、すぅー、と息を吸い込む、ふぅー、と息を吐いて深呼吸をする。


二人の視線が秋五から離れた一瞬の隙を見逃さなかった秋五は、体制を中腰にして右に体重を掛けて、体を傾けさせる。

そして右手に込めた魔法をドアに向かって発動さた。



「あ〜、窓に水が〜。」



と棒読みで言葉を話す秋五の手から放たれた野球ボールサイズの水魔法は、人間が投げれる速度を遥かにこしている。


説教中の二人は、えっ、と振り返るとドアにものすごい勢いで弾ける水。それに驚いて開いた口がふさがらないっと言ったような顔で呆然とドアを見詰めていた。



「(ふふふ、ごめんね!!)」



心の中で謝って、窓のほうに駆け抜ける。神が見方をしたのか窓にはカギがしてなかったのですんなりと出ることに成功した・・・・・のだが。



「よしっ!脱出s(ry・・・・、ぬわーーーーーーーーーー。」



もちろんここは二階、しかも窓の高さが以外と高いので事実上三階並の高さ。窓から飛び出した秋五には落下する重力が掛かる。



「あーー死んだなー、♪か〜なし〜みの〜、む〜こう〜へと〜。・・・・・・。」



(グシャ!!)



「・・・・」







・・・・完







「終わらせねーよ!?って、此処は?まさか死後の世界か!!」



「違う」



「誰だ!」



秋五の一人ごとに返答が返って来た、その声のした方へと顔を向けると。五つの影がある。



「我々の事はまず置いといて、お主の言っていた此処は何処かについて話そう。ここは言わば精神世界、かなりベタな設定だ。」



「ベタって、おい。で?あんたらは?」



「我らは、五聖獣。お主の右手に宿りし者なり。」



五つの影の一つの言葉に顔を顰める秋五。右手の事になると良かったためしがない。



「なぜ俺の右手に?」



「それはお主を守るため。ある者がお主に宿らせた。」



「誰だ!?そいつは」



「・・・宿した者は五人、名前もしくは特定させることは言えないようになっておる。」



「・・・そうか」



誰か分からないことに落胆する秋五、でもちょっと嬉しくもあった。



「お主、嬉しそうだな」



「ん?ああ、ちょっとね。何故かは内緒だ。」



「?そうか」



・・・しばらくの間沈黙



「あっ!そうだ、君たちの名前は?」



沈黙を破ったのは秋五、それに答えるのはさっきも喋っていた者。



「我らに名は無い。名と言うのは主が付けるもの、それが行われた時、真の契約者、宿主との契約が交わされる。」



「ふむ。正直契約云々とかは、興味無いけど名前はいるから・・・まぁーどうにでもなれだな。よし!まず貴方から。」


と、さっきから喋っていた影を指す。指された影はゆっくりと前へ出てくる、さっきとは違い姿をハッキリと確認できる。その姿は黄色い毛並みをした虎。大きさは通常のトラの1.5倍ぐらい。



「うおっ!ネコさんだったのか!?じゃー、『トラ』さんね。」



「・・・・(涙、承知。」



秋五の猫発言と、名前のトラに自然と涙を流す虎の聖獣。



「雷鳴の聖獣『トラ』この者、響谷 秋五、との契約をする。」



そう言うとトラの体が黄色い光に包まれる。その光は段々と強くなり限界まで光ると、体から離れ秋五に向かって飛んで行く。



「主、それを右手に」



コクッ、と頷いた秋五は光を右手で触れる。と光は右手に吸い込まれるように中へと入って行く。



「ッ!!」



入った瞬間中指に痛みが入った、そっと指を見ると中指の爪の黄色が輝き、雷をモチーフにした模様が浮かんできた。



「なっ!?模様が・・・」



「それは契約の知るs「最悪だーーーー!」・・・・」



虎の言葉にかぶらせた秋五は、膝をついて中指をジッとみている。



「これじゃあ・・・さらにイジメが・・・・・」



「・・・そんなことないと思うが」



「あるかも知んないじゃん!」



秋五は涙うるうるでトラを見る。



「向こうの世界では変な目で見られたかも知れんが、ここではそうでもないだろて・・・。」



「本当だな!?嘘ついたら針千本だからな?」



「うっ、うむ承知した。」






てな感じで他の聖獣との契約も無事済ませた。


えっ?はしょるなって?めんどいじゃん。と言うことで詳細↓





親指・・・・「豪炎の聖獣『スー』」炎をモチーフにした模様。名前の由来、赤い鳥だからスザク?いや『スー』さんだ!

姿・・赤い鳥


人差し指・・「氷水の聖獣『ディーネ』」水をモチーフにした模様。名前の由来、とあるゲームでウンディーネってのがあった気がするから、そこから文字を取ってみた。

姿・・可愛らしい人魚さん


薬指・・・・「風神の聖獣『フー』」竜巻をモチーフにした模様。名前の由来、何となくそんな気がした。

姿・・緑い鳥


小指・・・・「大地の聖獣『ゲン』」岩をモチーフにした模様。名前の由来、何か年よりぽいから。

姿・・老いぼれた亀





「で?いつこの精神世界から出れるの?」



「現実のお主の体が正常になるまでじゃな」



「今の俺はヤバいことになっているのか?!」



トラの言ったことに目を見開いて驚く秋五。



「二階・・・と言っても軽々と三階の高さを超える場所から落ちたからな、無事でいたらビックリ仰天ものじゃな」



「さいですか・・・、なら助けが来るまでそのままほったらかし状態?」



「うむ。ズバリ正解じゃのう。さら・・・時間がたつと死ぬ」



「NOOOOOOOOOOO」



秋五は、orzすなわち、土・下・座をし必死になって頼み込む。



「お願いだべー、助けてくんろー。」



「・・・主、口調が変だキャラがどんどん崩壊しとるぞ。・・・何とかはなる」



「まじか!!」



「ああ、今さっき手に入れた力を使えばの。」



秋五は右手を振ってみたり、叩いてみたり・・・・いろいろやるが何もならない。その行動にはぁー、とため息をつくトラ。そこにディーネが秋五の傍まで来て、秋五の肩に手を置く。


それに気づいた秋五は、バっ、と顔上げ縋るようにディーネの顔を見る。



「主様、私の力をお使いください。」



そう言うとディーネは秋五の右手に消えていった。その瞬間人差し指の爪の青が光りだし秋五の頭に何かが響く。



「さて、主様。魔力コントロールは出来ましたよね?それの要領で人差し指の『力』を全身に行き渡せて下さい」



返答はしないが、言われた通りに右手にある力を全身に送る。と秋五に変化が起きる。髪、目共に透き通るブルーに、爪は人差し指以外の色も青になり左手の爪も青になった。



「・・・ん?髪・・・が。青い!?」



ちらちらっと見える自分の髪の色に変化があって驚く秋五。その変化に付け足すディーネ。



「変化は髪だけではありません。眼の色、両手の爪も青。最大の変化は、水属性の魔法しか使えないっと言ったところでしょうか」



「なるほど・・・。こんな姿になって解決するのか?」



「いえ。これから解決するのです。今の状態は水魔法だけ、ですが、その水魔法は通常の主様の時の何倍もあります。なので今回は回復魔法のある水魔法を特化するために私の力を使うのです。」



「そうなのかー。なら早速・・・ってどうするんだ?」



「ではまず、私の知りゆる水魔法の知識を主様の脳に直接流し込みます。後はわかる筈ですから。」



と言った後にシュウゴに頭痛が襲ってきた。



「いたたたた」



「我慢です!主様」



耐えること、数分。秋五は水魔法の知識を手にれた。



「あっ、わかるぞ!ふむふむ、なるほど〜。一つ思ったんだけど、これだけあれば学院行かなくてよくね?」



「・・・五月蠅いですよ主様」



「すいません・・・。とにかく早く復帰しなくては。」



秋五は右手を前に、左手を右手首の辺りに添え頭の中で『詠唱』を唱える。



「・・・詠唱完了。彼の者に体を潤す神の恵み・・・・『永治の泉』」



秋五の脳内に映る落下した自分の体。その地面に魔方陣が展開され、そこから水が勢いよく出てきて秋五を包み込む。その水はすぐに足から順に消えていき、消えた場所の傷は何も無かったかのように消えている。



「よし、完了。おととと・・・あだ!」



ふっと力が抜けふらふらとして尻もちを付く。



「慣れぬ力を使ったから反動が来たのだろう。もうすぐで外の主が目覚める、その間寝ておれ」



「了解・・・」



バタンと仰向けに体を倒し眠り始める秋五。そこに呟くトラの声。



「主・・・これから大変になってくる、頑張るのだぞ。」





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