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第4話

「ここがフォミィーティア学院か〜。でかいな」



秋五の眼の先には、約3メートルの門がありその奥には校舎に続くレンガの道。その道の両脇には木がずらりと並んでいる。フォミィーティア学院の校舎の大きさは門よりも何倍も大きく、幾つかの建物に枝分かれしている。


中央に建つ一番大きな建物がフォミィーティア学院の本部の部分。本部を中心に北に延びる通路には、生徒たちが談話する談話室がある。談話室は学年により階が分かれている、一年は二階、二年は三階、三年は四階になっている。さらに各談話室から男子、女子に分かれる通路がありその奥には、生徒が寝泊まりする寮がある。


ちなみに談話室、寮の一階は教師専用となっている。


本部から、西に延びる通路には生徒たちが学ための教育棟がる。


東には、魔法の実施をするための魔法棟がある。



「うん、大きいね。この学院には約800人ぐらい居るからこれくらいないと。」



「多いな・・・、俺の知る学校の人数より遥かに超えてる。」



秋五が通っていた学校の人数は約500人、それに比べるとフォミィーティアの人数はかなり多い。


フォミィーティアは、一学年の生徒の人数の平均は250人、それを5クラスに分けて一クラス50人になっている。生徒の合計人数は約750人、残りの50は教師や、警備の人数。



「それにしても・・・、何なんだ!この人だかりは。」



先ほどの、水魔法騒動で秋五とマリアに集まっている生徒たち。起こった直後はまだ朝が早くそれほど人が居たわけではないが、何だかんだで時間が少し経った今、入学しにきた生徒たちの殆どが秋五の周りに居た。

途中から来たものは、何があったのかと目撃者に聞いて回って、それを教えるものは目をキラキラ輝かせて説明し始める。それを聞いた人達は秋五とマリアに尊敬の眼差しを向けている。



ザワザワ



「すっげーよな〜、怪我があっとゆうまだぜ」



「ああ!怪我だけじゃなくて、体がスッと軽くなった感じがしたんだよ。」



「うおっ。あの子可愛くない?」



「うはwやべぇw一目惚れした」



「俺なんて、あいつとの関け――――ぐはぁっ!」



キャー、キャー。



秋五とマリアを囲んでいた殆どが男子だったが、秋五の姿を見つけた女子が男子を蹴るわ、殴るわして男子達の前に出てキャッキャしていた。



それを見たマリアは、



「ちっ!(うっぜぇーよブス共。シュウゴはわたしが見込んだ人だぞ)」



マリアは聞こえないように舌打ちをした。



秋五はと言うと、生まれてこのかた地味に生きてきたので異性にモテルとゆうのは経験したことがなく・・・



「マリア!!お前、同性にまでもてているぞ!すごいなー、百合ってやつかー、初めて見たな〜」



と、ノンキに野次馬の女子をニコニコしながら見ていた。そんな事をすれば女子達は反応する訳で・・・



「キャー、今私見た!」



「何を言ってるの!わ・た・しです」



「うっさいわたs(ry」



と争いが起きた。



そんな騒ぎを聞きつけた教師二人組が駆け付けた。一人はかなり年を取っている叔母さんで、もう一人はまだ若く20代前半ぐらいの女性だ。二人とも似たようなマントを羽織っているが胸元に付いているエンブレムが若干違う。老婆の方は色が茶、中心には「校」と書かれている。若い人のは色が赤、中心には「1教」と書いてある。



「マリア、あの胸についてある、「校」とか「1教」って何?」



「ブツブツ・・・・へっ?。あ〜、アレは。エンブレムと言って色がその人の一番得意な属性の色。文字はその人の職務だよ。「校」が校長、「教」が教師、他には「警」の警備とかかな?」



「へぇ〜、ありがと」



秋五はお礼と共に、ニカッと笑みを見せた。秋五は昔から両親に、お礼をする時は満面の笑みを送りなさい、それが相手に対しての一番のお礼だと言わされてきたのでいつものように実行する。

その笑みはものすごい破壊力を秘めていた、直撃を食らったマリアは顔が一気に赤くなり鼻から血が・・・。直撃を食らってない女子達でさえ顔を赤くする。

秋五の笑顔は生徒だけではなく教師にも影響あり。



「なんて清々しい笑顔をなさる少年なんでしょう。ねぇ、アキュル先生」


老婆の校長はアキュルと言う若い教師に同意を求めた。がアキュルはボーッとしていた。

そんな教師の心境は・・・


「・・・(ついに春が!?)」



ときめいていた。それを察した校長はにやりと微笑む。



「アキュル先生・・・生徒との恋愛は見つからないようにですよ。」



「・・・はっ!!なにを仰ってるんですか!」



アキュルは顔を真っ赤にして校長の発言に否定する。



「はいはい、今は騒動を治めますよ」



「・・・ふぁーい」



二人の指示により騒動は治まり、生徒全員を学院の中に入れた。秋五とマリアだけは残されて事情徴収された。

事情徴収の時はまともに秋五の顔を見れないでいたマリアとアキュルであった。



「ふむ・・・シュウゴ君の水魔法が発端・・・と」



「すみませんでした。まさかあんなになるなんて・・・」



しょぼーん、とした秋五を見てフォローしようと試みたマリア。



「でもでも、抑えれないほどの魔力ですよ。すごくないですか!!」



「確かに・・・怪我などが一瞬で治るなんて、初めて魔法を使った人にはできないわね」


秋五の魔力の大きさに感心するアキュル。



「さて、今回の騒動はケガに0名、むしろ治療者多数。大目に見て許しましょう。さ、早く中に入ってみんなのところに行きましょ」



校長の言葉に素直に頷いた秋五とマリアは校長の後ろを追って歩き出す。







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