96ノーマルキャラとレアキャラと激レアキャラと
予想外のオレの反応に戸惑うみのりと、予想通りの流れになったことりではそれぞれ反応が違った。
そんな中一番戸惑っていたのはオレではなく、勝手に実験されていたお母さんだろう。
「2人とも何してんの?早くうがい、手洗いしてきなさい。」
娘2人の様子に首をひねりながらも、もう口癖となった帰宅の際の言葉を言うと、思い出したように娘2人が洗面所へと向かった。
晩ごはんの支度の止めていたのか、さっさとキッチンへと戻るお母さん。
食べ物がすぐ側にあろうとも、お母さんに向かって食べ物をねだる勇気はオレにはない!
「ただいま〜。」
「「おかえり〜♪」」
「おかえりなさい。」
「ほらっ♪もぐ、お父さんやで♪行っておいで♪」
ことりに言われて暗い廊下を覗きこんでから恐る恐る歩き始めた。
「もぐ、来てたんか!」
お父さんの嬉しそうな声にオレも嬉しくなり、駆け足になって近づいた♪
ことりに素早くボトルスプレーを渡されて、手を消毒したお父さんがすぐにしゃがみこんで、オレの全身をわしゃわしゃと力強く撫でてくれた♪
オレはしっぽを千切れんばかりに振りまくって、その場でごろんと仰向けに転がった♪
全身マッサージ最高!
お父さんの手が止まる度に肉球パンチを繰り出して、「部屋着に着替えられへん。」というお父さんの救援要請により、ことりがオレを回収しに来た。
「お父さんに対してが一番テンション高かったやんな?」
「うん、わたしもそう思ったわ。」
「やっぱりお父さんが一番か、なんか悔しいなぁ。なんでなん?うちの方がもぐのこと可愛がってんのに!」
むすっとして考え込むことり。
「それはわたしのセリフやわ。」
なんかごめん。自分でもよく分からないんだ。なんで反応が違うんだろう?
お父さんは嬉しそうにニコニコしてるけど・・・お願いだからみのりとことりを刺激しないようにしておくれ!オレに被害がきそうで怖いから!
「あっ!もしかしたら赤ちゃんと一緒なんかも♪」
「赤ちゃん?」
どういう事だ?
「知り合いの専業主婦の人がいるねんけど、その人が言うには旦那さんを見ると赤ちゃんがめちゃくちゃ喜ぶらしいねん。」
「うん。えっ、ちょっと待って、専業主婦の友達なの?ことりと同い年の人なの?」
「もしかして3階の人?」
みのりは驚きながら、お母さんは確信を持ってことりに尋ねる。
「そう、うちのマンションの3階の人だよ♪年齢はお姉ちゃんより上じゃないかなぁ。それでその人あまりにも自分と旦那さんとで、赤ちゃんの反応違うから調べてんて。」
「うんうん、それで?」
「赤ちゃんにとってお母さんはいつも側にいるノーマルキャラで旦那さんは滅多に会えないレアキャラやねんて。それをもぐに当てはまるとお姉ちゃんとお義兄ちゃんはいつでも会えるノーマルキャラでうちがレアキャラ、お父さんは激レアキャラなんちゃうかな?」
「確かに、それやったら納得やわ♪」
なるほどな♪一理あるかもしれない。
「ふ〜ん。じゃあことり、お母さんの場合は何キャラなん?」
確かにさっきの例にはお母さんはいなかった!本人からの質問にことりはなんて答えるつもりだろうか!?ドキドキ
「えっ!えーと、ま、幻?」
幻ってなんだ!?
激レアより上って意味だろうか?
お母さんが納得したように頷いているから、まぁいっか♪
お読み頂きありがとうございます♪
ことりは幻は激レアよりも上という意味で話してます。




