86トライやるウィーク・・・ワクチン接種2回目
改めて犬を飼うことを考えさせられる話を真面目な表情でみのりと大地は聞いていた。
それを見てオレは嬉しく思う。
この話を余計なお世話だと、疎ましく思う人間にオレは命を預けたくないから。
真剣な表情の2人を見つめていると、突然しっぽを持ち上げられ、肛門に冷たい棒を入れられた!
ま、まさか!!
お腹が冷えるような気持ち悪い感触を振り払うように後ろ足を動かすが、案の定、お尻を持ち上げられているので後ろ足は台につくことはなく、空振りするばかりだ(泣)
「38.4℃ですね。平熱ですよ。」
先生は棒を引き抜きながらみのりと大地に平熱だと告げる。
動物は体温が高いと知っていても、比べる対象を知らない時は不安になるものだから、あえて口にするんだろうな。
それにしても、油断した!
いや、今から体温計りますよー。とか言われても覚悟とか出来ないけどさ・・・人間の赤ちゃんみたいに耳で1秒!って感じで計れないのだろうか?切実に開発して欲しい!!
「こちらをどうぞ♪」
松嶋さんが何かの箱をみのりと大地の前に差し出して、その中から各自『おもちゃ』や『ぬいぐるみ』を取り出していき、夏川さんと川野さんと松嶋さんもみのり達の方へ移動していく。
みんなが音が鳴る物など注意を引く物を選ぶ中、大地は自信満々にうさぴょんと瓜二つのぬいぐるみを手にしていた。
みのりと大地が片手でオレを支え、反対の手でおもちゃをアピールして気を引こうとし、その後ろで3人がそれぞれおもちゃを振りながら、「もぐちゃんこっち向いて〜!」とオレの気を引こうとする。
これはいよいよ本日のメインが始まるのだろう。
きっとオレは今、背後を見ない方が幸せだと思う!・・・だけど、だけどッ!!
みのりと大地に広瀬さんのような動きを固定させるテクニックはない!
オレは勢いよく振り返った!
大地が「やっぱり本物のうさぴょんじゃないと力不足なんか。」と呟いていたが、オレは目の前の針から逃げだす為に必死になって暴れた!
みのりと大地は予想外のオレの暴れぶりに、どの程度力を入れて押さえつけていいのか分からなくなってしまい、結果的にオレを押さえられなくなってしまった!
今だ!!
走り出そうとしたところで「はーい♪ちょっとすいませーん♪」と、みのりと大地を押し退けた松嶋さんにあっさり捕獲され、ブ ス ッ!とオレは背中を刺された!(泣)
ぎゃああああああああああああ!!!
キャィィィィィィーーーーーン!!!
キャン キャン キャン !キャン キャン キャン !
オレの悲鳴に驚いたのだろう。
吠えながらやって来たノエルがオレの姿を見て、しっぽをしゅるんと股の間にしまって固まった。
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