51初めての爪きり
ガチャン
トリミング室に入った途端、緊張で身体が震えだした。
目の前にある犬を乗せる作業台、上から垂らしてある紐は、躾け用のリードのように引っ張れば引っ張るほど、首が絞まる仕組みだ。
まるで絞首台のようだ。
作業台の高さも人間が立って作業出来るように高めだし。
怖いもんは怖いんだ!
みのり達に抱っこされてても同じくらいの高さじゃないかって?
それは、こう、安心感が違うんだよ!
例えるならつり橋に手すりがあるかないかの違いぐらい!
えっ?チワワなんだから手すり掴めないんじゃないかって?
たかが例えに厳しすぎやしませんか!?
などなどオレが恐怖から現実逃避してる間に北川さんは部屋の奥にある丸イスに座った。
うん?爪きりしないの?
そう疑問に思っているとハーネスを外され、膝の上に乗せられた。
北川さんのお腹と左腕に胴体をはさまれたら、右後ろ足を後ろに伸ばすように持ち上げられ・・・
パチン パチン パチン パチン パチン
ジョォーリ ジョリ ジョリ ジョリ
「はい、はんた〜い♪」
言葉通り左後ろ足を後ろに伸ばすように持ち上げられ・・・
パチン パチン パチン パチン パチン
ジョォーリ ジョリ ジョリ ジョリ
「もぐちゃんえらいねぇ♪次、前足〜♪」
ひょいっと持ち上げられると、北川さんの太腿に胴体をはさまれた。
ちょっと待って!この体勢怖い!オレ足ついてない!北川さん信じていいんだよね!?落とさないでね!?本当に落とさないでね!!フリじゃないからね!!!
そんなオレの訴えを無視して(分かるわけがないが)オレの右手をバンザイさせるように持ち上げて・・・
パチン パチン パチン パチン パチン
ジョォーリ ジョリ ジョリ ジョリ
左手を持ち上げて・・・
パチン パチン パチン パチン パチン
ジョォーリ ジョリ ジョリ ジョリ
「よし、終わり〜♪」
終わった?本当に?・・・意外とすぐに終わるんだな♪
ぎゃああああああああああああ!!!
耳が!なんか変な液体入れられた!
チャプチャプいってる〜〜〜!!
気持ち悪い!頭ブンブン振り回して水気を吹き飛ばしたい!!!
うん?なんか耳元をマッサージされてる?
慣れてくると気持ちいいかも♪♪
コットンで耳の中を拭かれ、反対の耳も同じく・・・以下略
「はい、終わり〜もぐちゃんお疲れ様でした〜♪」
本当だろうな!?
ハーネスをちゃんと着けてもらいトリミング室を出た。
「お待たせいたしました〜♪」
大地〜〜〜!!!
オレは大地に抱っこされて、ようやく安心した。
お読み頂きありがとうございますヾ(@⌒ー⌒@)ノ




