194ワンちゃんはウエルカムですか?
ケンカ?するわけがない!
なんでオレの何倍も大きなやつとケンカしなきゃいけないんだ!
チワワ舐めるなよ?オレは愛玩犬だぞ!
「はにゃああああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・」
びっくりしたぁ。なんなのみのり?突然変な声出して・・・
オレは驚かされた事にちょっと拗ねながら、みのりの顔を見上げると、みのりの顔も下を向いていた。
でも、オレと目が合わないな?
ミャァ〜
またネコの鳴き真似?上手いのは分かったから・・・でも今、下から聞こえなかった?
そっと下を見るとミケ猫がみのりの足に甘えるようにすり寄っていた。
ミャァ〜♪
「・・・人間ウエルカムな甘えん坊、初対面でも懐いてみせます看板猫ってことは・・・ハッピー?」
ミャァ〜♪♪
ちょっと待って!誰がそのキャッチコピー考えてるの!?
いったい誰に紹介する時に使うんだよ。
あと『人間ウエルカム』っていうのが個人的にすご〜く気になるんだけど・・・ハッピーさんや、ワンちゃんはウエルカムですか?
「みのり何か来たんか?あぁ、ハッピーかい、早よ入りんさい。外は寒いやろう。」
ハッピーはオレをじぃ〜と観察してからお婆ちゃんの言葉にしたがって、勝手口から母屋の中へ入り、ソファーに座っているお爺ちゃんの膝の上に飛び乗った。
ミャァ〜♪
お爺ちゃんに甘えるように頭を手にすり付け、『撫 で て 〜 ♪』とアピールしてる。
お爺ちゃんはそれに応えるように優しくハッピーを撫でていた。
「やっぱりお爺ちゃんが一番なんやね〜♪」
「みのりよ。」
「なぁに?お婆ちゃん。」
「ラッキーもハッピーも近所の犬どもに負けんくらい強いから、もぐから目を離すんじゃないよ。」
「・・・・・」
・・・・・
「えっと、近所の犬って中型犬とか大型犬とか大きめのワンちゃんが多かったよね?ネコちゃんがワンちゃんに勝てるものなの??」
「ラッキーもハッピーも負けんよ。」
オレは呼吸を忘れたかのように固まってしまった。
思った事はただひとつ。
ワンちゃん、ウエルカムじゃなさそう・・・
オレはお爺ちゃんに甘えまくるハッピーを見ながら、全力で安全地帯(みのりの腕の中)にしがみついた。
お散歩デビュー地元に帰ってからでいいかも・・・
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