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183無い物ねだり


久しぶりに我が家に帰ってきて、少し遊んだ後(みのりにも遊んでもらったよ)、オレはサークルに入れられた。


てくてくてくてくてくてく


Uターン


てくてくてくてくてくてく


・・・久しぶりに帰ってきた我がサークルは狭かった・・・


ことりん家の自由気ままな生活に慣れ過ぎてた弊害がこんなところに(泣)


ちょっと待てオレ!

リーヤに自分の居場所があって羨ましいって思ってたじゃないかッ!!


そう!このサークルこそオレの居場所!オレだけの空間だ!!


例えベッドとトイレトレーで床が見えなくても!

例えベッド上にぬいぐるみやおもちゃが置かれて過ぎて、使えるベッドの面積が半分になっていても!


ここがオレだけのくうか・・・狭過ぎるわッ!!!(泣)




無い物ねだりってこういう事を言うんだろうな・・・



「もぐ、電気消すで。おやすみ。」


「もぐ、また明日ね〜♪おやすみ〜♪」



は〜い、おやすみ〜♪



パチン(消灯)



みのり達が部屋に戻り、オレもベッドの空いたスペースに丸まった。



布団が欲しい。



ひとり寝も寂しいけど、布団の中に入って温まって寝るのは非常に良かったとあらためて思った。



また、無い物ねだりをしてしまった。


いいじゃないかひとり寝。

誰の寝返りも気にしなくていいんだよ。


布団なくたっていいじゃないか。

暖房つけてくれてる。



アレだアレ。


親が子供によく言うだろ?


他所は他所、家は家って。


ことりん家はことりん家で、家は家の良いところがあるんだ。


良いところを掛け合わせても、プラスになるとは限らない。


暖房効いた部屋で布団の中に入ったら暑過ぎるかもしれないしな。











カチャ ペタ ペタ ペタ



ピク


不審な足音を耳で感じとる。


ふあぁ、っていうか、この足音みのりと大地だよな?


真夜中にいったい何なんだ?


せっかく寝てたのに・・・



オレはまだ眠い目を開けて2人を見る。



「あかん、もぐ起きた!(超小声)」


「うそ!?えーとえーと、もぐ〜、わたしはみのりじゃないで〜。(超小声)」


「俺は大地ちゃうで〜。(超小声)」



じゃあ、逆に聞くが誰なんだ!



2人は忍び足でゆっくりオレのサークルの側までやってきた。



本当に何の用??


「どこがええかな?(超小声)」


「やっぱり、枕元やろ?ベッド側でええんちゃうか?(超小声)」


「じゃあ、ここやね♪(超小声)」


そう言ってベッドの近くのサークルの角にS字フックをぶら下げ、そこへさらに紙袋をぶら下げて2人は部屋へ帰っていった。


何これ?


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