182トリクサイ♪
「じゃあ、気をつけて帰ってね〜。お土産ありがとう♪」
「うん♪じゃあ、ことりはまた四国でね。お母さんは良いお年を〜。あとお父さんにお土産渡すの忘れないでね。」
「お邪魔しました。良いお年を。」
「はい、良いお年を。2人共気をつけてね。」
なんやかんやで2人が迎えに来てからも、ゆっくり過ごしいたが結局お父さんは遅くなるみたいなので、家に帰ることになった。
車に乗り込んだ後、助手席に座ったみのりから「こっちおいで♪」と声をかけられたが、なんとなくリーヤの匂いがするみのりの所に行きたくなくて、大地の膝の上に乗って伏せた。
「?、もぐ、大地くんの運転の邪魔になるからこっちこよう?」
みのりがオレに向かって手を伸ばすが、肉球パンチではたき落とした。
「なんで!?」
だって、みのりの手、トリクサイんだもん。
・・・いや、分かってるよ?
だったらことりとかどないなんねーん!みたいなツッコミは分かってるつもり!
でもね!みのりとことりは違うんだよ!
ことりはリーヤの飼い主だから、リーヤの匂いがしても仕方ないって思うんだけど、みのりはオレの飼い主だから、納得出来ないんだよ。
トリトリ♪クサイ♪トリクサイ〜♪
はっ!またメロディーが勝手に頭の中に流れてきたー!(泣)
「とりあえず、このまま出発しよう。もぐが暴れたら抱っこしてくれ。」
「はぁ〜い。」
ふぅ、とりあえずこのまま帰れそうだな。
それにしても、ことりが変な歌、歌うから頭の中がトリクサイ〜♪一色になった(泣)
ことりがリーヤを買ってきてわりとすぐに、『セキセイインコの匂いが懐かしい良い匂いやわ♪』と言ってリーヤの匂いを嗅いでいた。
そして、手に乗せて遊んでいる時によくリーヤに歌っていた歌が『トリトリ♪クサイ♪トリクサイ〜♪』である。
初めて聞いた時には、鳥に何か怨みでもあんのか!?ってツッコミそうになって、朝の安眠妨害の鳩・クゥルルッポーを思い出して、あるのかもしれない。っと勝手に納得してた。
でも、あまりにも嬉しそうに歌うから悪意はなさそうだけど・・・他に歌がなかったんだろうか?
「〜♪トリトリ♪クサイ♪トリクサイ〜♪」
は?
「みのり、その歌なんなん?」
「ん〜、なんやったかな?昔CMかなんかで流れてた気がするんやけど、メロディーのインパクトが強すぎて、何の歌かは忘れちゃったわ。」
ことりの創作じゃなくてホッとしたのは内緒である。
お読みいただきありがとうございます♪