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174爪切りとストレス


ことりは優しく声をかけながら、リーヤの身体をつかんで丁寧に引っかかった爪をカーペットから外す。


「リーヤ、大丈夫やで〜大丈夫大丈夫。じっこしてな。・・・よし、取れた!突然動けなくなってびっくりしたなぁ。」


ピィーピィーピィーピィーピィー


よかった。こっちが不安になるくらい鳴くからびっくりしたよ。


ことりはリーヤを膝の上に乗せて、安全を確保した後、サッと左手に軍手を装着してリーヤを捕まえた。


ビィビィ!?


突然ことりに仰向けにされて、ジタバタと抵抗するリーヤはまるでゴキ・・・ゴホンゴホン!失礼しました。


「リーヤ、すぐ終わるからじっこして?」


リーヤが首を回してことりの親指を噛もうとするので、ことりは人差し指と親指で頭を動かせないように固定する。


どうやら軍手は滑るのを防止する為にはめてるみたいだな。


頭を固定されたリーヤは足に力を込めて踏ん張ったり、今切れるかも!と赤ちゃん用の爪切りの刃を添えた時にジタバタしたりとなかなか爪を切らせてくれなかった。


それでもことりは隙を見てパチンパチンと一本ずつ切っていく。


「リーヤえらいなぁ、右足終わったで。次、左足もすぐ終わるから、もう少しだけ頑張ろうな?」


右足の時よりはマシだけど、それでもその小さな身体のどこから?と思うほど、力いっぱい抵抗するリーヤ。


パチンパチンパチン


「リーヤ、ホンマに動かんといて。あと1本!あと1本だけやから!お願い!」


左足の内側の後ろの爪(とにかく切りにくい場所にある爪)をなんとか見える位置に誘導して、他の足を傷つけないように刃を添えて最後の1本をパチンと切った。


8本の爪を出血してないか確認してから、パッと手を広げてリーヤを解放した。


「リーヤ、えらかったな♪頑張ったな♪ホンマにお疲れ様♪」


と言って、ことりはリーヤを労った。



しかし、リーヤには一切伝わらなかった。


リーヤはことりの指を仕返しとばかりに一噛みしてから、バサバサバサバサとオレの頭の上にフリーフォール(落下)してきた。


「え?」


え?


リーヤとオレの目が合ったと思った瞬間、リーヤはことりの右手にガシッと捕まえられ、オレは左手に引き寄せられて抱きしめられた。


ガクブル ガクブル ガクブル


い、今・・・


「び、びっくりした・・・」


間違いなく


「リーヤじゃなくて、もぐの方が被害者になるとは思わなかった。」


オレの瞳が突かれそうになった!!


「もぐの瞳ってキラキラしてるもんね。」


そういう問題じゃねーよッ!!!


隔離だ!ヤツを隔離してくれッ!!!




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