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153甘やかされたい


「ことり、洗濯物ある?」


「うちは全部出したで。」


「お父さんは?」


「出したと思うけど・・・あ、ハンカチ忘れた。」


朝から忙しそうに洗濯物を選別し、洗濯機を回してるお母さん。



「ふやけたかなぁ。」


リーヤのごはんを用意したことりは、お父さんにリーヤにごはんをあげるように頼み、自分達の朝ごはんを作り始める。


お母さんは洗濯物。

お父さんはリーヤにごはんをあげてる。

ことりは朝ごはん作り。


自慢じゃないが、ことりん家でここまで放置されたことはなかった。


急に見放された気分になり、心細くなったオレはお父さんの元へ駆け寄り甘えようとした。


「もぐ、リーヤはうさぴょんじゃないねんで!ちょっかいかけたらあかん!」


リ、リーヤが生きてるって分かってるし!

ちょっかいかけたつもりもないし。

うさぴょんだって、ぬいぐるみだけどお気に入りなんだ!蔑ろにされるのは面白くない。

まぁ、オレが言っても伝わらないし、説得力がないんだけど・・・


お父さんに初めて怒られた事が想像以上にオレにはショックでふらふらとお父さんから離れた。



ことり〜(泣)

お父さんが酷いんだよ!!


とにかく甘えたくて、キッチンに立つことりに走り寄った。


「もぐ!キッチンは危ないって何べんゆうたら分かると!!??」


速攻で怒られた。


この前の『バカチンが』といい今回の『何べんゆうたら分かると』といい、ことりって本気で怒ると博多弁になるのかな?


っと、どうでもいい事を考えて現実逃避してみる。


お父さんもダメでことりもダメ・・・残りはお母さん?


・・・・・ダメだ。甘やかしてくれるお母さんを想像出来ない。


でも、リーヤには優しいよな?

そう考えると大丈夫な気も・・・いや、1番差別が酷いのか?うーむ。


オレは期待を込めてお母さんをじっと見つめ、深呼吸して覚悟を決める。


ゆっくり、ゆっく〜りと足を進めて、お母さんから少し離れたところで立ち止まる。


ドキドキ ドキドキ ドキドキ


すぐにオレに気づいたお母さんは声をかけてくれた。


「もぐ、洗濯物踏まんといてな。」



ガッカリだよ!(泣)


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