151誤魔化しの代償
「ごちそうさまでした〜♪」
「ごちそうさま、お皿下げようか?」
「はーい。お粗末さまでした。」
ことりはお腹いっぱいっといった表情で、片付けを申し出たお父さんにお皿を渡す。
本日のおこぼれ成績は
キャベツ・・・3かけら。
牛 肉・・・1かけら♡
牛肉ですよ♪牛肉♪
くれたのはお父さん!いつも本当にありがとうございます!!
オレは嬉しすぎてしっぽをビュンビュン振りながら牛肉を食べた。
すると、オレの行動を怪しんだことりから「何食べてるんや?」と低い声が飛んできたけど、お父さんが「ちょっとだけキャベツをあげたんや。」とフォローしてくれた!
お父さんありがとう!最高だよ!!
オレは喜びを伝えるようにお父さんに甘えた。
「じゃあ、もぐのごはんの用意しようかな。」
「あっちょっと待ってことり。」
お母さんがことりを呼び止めて、カバンからゴソゴソと何かを探し出しことりに差し出した。
「これでええんやろ?」
「わざわざ買ってくれたん?ありがとう♪」
ことりの手にはオレが一日千秋の思いで待った、いや、ことりん家にくる日は、夢に出るほど待った物がある!
それは 缶 詰 め ♪
いいの?それオレの?やった♪お母さんありがとう♪
「晩ごはんに入れてあげて。」
ビーフ・野菜入り(幼犬用)ととてもシンプルな缶詰めだった。
普通ぽいっ物も存在するんだな。
と検討違いなことを考えていると、ことりが悪魔のような決定を下す。
「あげたいけど、お父さんからなんかもらったみたいやから、お腹下さへんか様子見するわ。だから、また今度使わせて。」
「そうなん?お母さんは別にええよ。」
はうぅ、目の前にご馳走があるのにお預けなんてあんまりじゃないか!(泣)
確かに、お父さんはキャベツって言って誤魔化したけど、誤魔化したけど!
お父さんの言葉をそのまま信じても別にいいじゃないか!なんで疑うのさ!!(泣)
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