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149名前の由来


「ただいま〜。」


「おかえりなさい」


「おかえり〜♪もぐ、お父さん帰ってきたで♪」


ことりに促されて走ってお父さんの元へ向かう。


お父さんおかえり!

今日はいっぱいマッサージしていいよ♪


しゃがんだお父さんの手に身体を擦り付けるようにしてマッサージをねだった。


少しでもヤツとの邂逅を先延ばし先延ば〜しにしたかったのかもしれない。


だってみんなするでしょう?嫌な予感。



ピィー ピィー ピィー ピィー ピィー



「えっ?」


お父さんのマッサージの手が止まる。



ピィー ピィー ピィー ピィー ピィー



オレから手を放したお父さんはオレを廊下に残したままリビングに入っていった(泣)


慌てて起き上がりお父さんの後を追いかけてリビングに入ると、お父さんはセキセイインコのリーヤを『ぴーよ、ぴーよ』と言ってめちゃくちゃ可愛がってた。


リーヤじゃなかったっけ?


「ことりが買ってきたん?」


「そう、めっちゃ大変やってんから。あと、リーヤは家族全員のクリスマスプレゼント&お父さんの誕生日プレゼントやからね♪」


「プレゼントは分かったけど、『リーヤ』って?」


「名前付けることにしてん。歴代全部ピッチやったから記憶がこんがらがってんねん。全部ブルーやし、最近短命のコが多かったし。」


「ああ、うちのコ達って基本的にブルーやし、柄もノーマルのコばかりやからなぁ。ふと、『このコ何代目のピッチやったっけ?』って思った事は片手で数えきれんへんな。」


ピッチサイドからみたら悲しすぎるんですけどッ!!

1羽1羽の思い出じゃないの!?


「だから、ちゃんと意識して違いを感じていこうかなって思って名付けてん。」


「それはいいと思うけど、なんでリーヤなん?」


「ぴーちゃんからなるべく離れない名前の方が呼びやすいかなと思って、突然『剣心』とか『アレックス』とか言われても、セキセイインコの名前って思わへんやろ?」


「確かにな。それにしてもなんでおとこのコの名前ばっかり出てくるんや?」


「強くて元気なおとこのコになって長生きして欲しいからや。病院通いはもう嫌や。」


ことりの表情が暗くなった。


「そうやな。願いを込めるのもええかもしれんな。強くて元気なおとこのコになって長生きしろよ、リーヤ。」


ピィー ピィー ピィー ピィー ピィー



・・・今まで『もぐ』って名前に不満はなかった。

実際もう慣れたし、分かりやすくて良いと思う。


でも、『もぐ』の名前の由来って『もぐもぐ食べるから』なんだよね。


健康を願って名前を付けられたリーヤを見てると、正直羨ましいところがある。


名前は『もぐ』でいいからさ。

由来を『いつまでもごはんをもぐもぐ食べれる健康なコに育ちます様にって願いを込めて』とかにしてみない?


お読み頂きありがとうございます♪

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