145セキセイインコ
「こちらがセキセイインコのコーナーです。どうぞ、ごゆっくりご覧くださいませ♪」
そう言って案内してくれた店員さんは去っていった。
鳥・小動物 専門店というだけあって、今日、見てきた中で一番多くのセキセイインコがいた。
ノーマル、オパーリン、パイド、アルビノ、ルチノー、ことりが興奮してるので、何がなんだか分からないが・・・色か柄の名前かな?
一緒の鳥かごに入れられてたり、同じ様に見えるのに違う鳥かごに入れられてたり、どんな違いがあるんだ?
「はぁ、珍しいな。羽衣も珍しいけど、アルビノの羽衣セキセイインコなんて初めて見たわ。」
ことりが感嘆のため息を溢す。
羽衣?あの羽が跳ねるように上を向いてるやつかな?アルビノってことは白いのか??
しばらく羽衣セキセイインコを見ていたが、突然「ひっ」っと息を詰めたのが分かった。
どうしたんだろう?
ことりの顔を見て視線の先を見つめた。
アルビノの羽衣セキセイインコのプライスカードには20000円と書かれていた。
「高っか!!」
思わず、素で叫んだことりだが、一般的なセキセイインコの値段が2000円〜3000円なのを考えたら、アルビノの羽衣セキセイインコがいかに高いかお分かり頂けると思う。
ことりはすぐに羽衣セキセイインコから視線を外した。
アルビノが高いのか、羽衣が高いのか、おそらく両方合わさるから高いのだろうけども。
ことりはプラスチックのケースが並んだ、セキセイインコのヒナのコーナーを見た。
「ちっさいなぁ♪めっちゃ可愛いねもぐ♪」
正直、羽も不揃いで同意しにくい。
もう少し大きくなったら可愛いのかもしれないけど。
オレに意見を求めないで欲しい。
「いらっしゃいませ〜♪もしよろしければ、お出し出来ますので、おっしゃってくださいね〜♪」
「あっありがとうございます。えーと、このコ達はさし餌ですか?自力で食べれますか?」
「このコ達はまだ自力で食べれませんね。1日4回さし餌をあげております。」
「そうなんですか。」
ことりが少し難しそうな顔をする。
「自力で食べれるコをお探しですか?」
「そうですね、手乗りにしたいので、出来るだけヒナからとは考えているのですが、日中留守にすることが多いので、自力でも食べてくれないと困るんです。」
「それでしたら、こちらのコ達はいかがでしょう?まだ小さいのでさし餌もしますが、自力でごはんを食べる事も出来ます。小さい分、手乗りになるには、沢山のふれあいが必要ですよ。」
そう言って店員さんは笑顔だけど、目だけ少し細めた。
今のは牽制だろうか?
可愛いだけで買うなよ。飼い主として最後まで放棄するなよ。育て方次第で手乗りにも野生にもなるぞ。
そう言われた気がする。
お読みいただきありがとうございます♪
もぐは色が識別出来ないので、アルビノとルチノーの違いが分かりません。