141言ったじゃないか!!
ことり、みのりに言ったじゃないか!!
『もぐを預かるって決めた時から予定くらい空けてあるし、うちはそんな無責任ちゃうわ!』って!
それなのになんで出かけるんだよ!!
キャン!キャン!キャン!キャン!キャン!
オレが吠えると、ことりはその場でしゃがみこみ、
「もぐ、昨日注射したばかりやろ?今日は移動距離も多くなるから、家でおとなしくしてて?」
注射とか関係ないよ!
『予定空けてる』って言ったじゃないか!
それがなんで出かけるってなるんだ!?
ことりの膝に肉球パンチを連打する。
せめて、連れてけーーー!!!
ことりは、オレを落ち着かせようと頭からしっぽまで全身を撫でる。
「そうやなぁ、サークルないのに1人でお留守番って難しいかなぁ?」
そうそう!クッション噛んだりティッシュ噛んだり部屋を散らかすからな!!
「でも、長時間外出でトイレとか大丈夫やろか?マナーベルトもないし?」
対応出来るかな?と困った顔で悩むことり。
うっ、それは考えてなかった。
まさか膀胱との戦いを要求されるとは・・・
オレって今、めちゃくちゃめんどくさいんじゃないか?
お散歩デビューしてたら外でも出来るけど・・・
今まで長時間の移動ってなかったから考えたことなかった。
いや、違う!
オレのために予定を空けてたんだから、外出今日じゃなくてもいいじゃん!
行くなよ ことり〜(泣)
「トイレットペーパーを小分けに沢山用意して、エチケット袋も沢山、水とおやつ、ウエットティッシュも必要やな。あとはカバンの底に引くトイレシートの予備を多めに持って行けばなんとかなるかな?」
えっ?ちょっと待って?オレもことりもお留守番するんだよ?何言ってるの?
ことりの様子に嫌な予感しかしない。
ことりの考えがまとまったようで、笑顔でオレを見た。
「じゃあ、もぐ、お出かけしよっか?」
オレ、膀胱との戦い決定ですか?