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139豪華メシの行方


「ーーーーーはい、はい・・・分かりました。・・・はい、ありがとうございます。お手数おかけしました。失礼致します。」


ん?電話か?


起きて顔を上げると、ことりが何か書き物をしている。

それからスマホを取り出してカチカチと検索しているようだった。


気にはなったけど、オレはそれどころじゃなくなった。


わんわんわん わんわんわん


ん?どっかで聞いたことがあるな。なんだっけ?


「あっ、もしもし。お母さん?」


あっ、着メロだ。


「あぁ、もぐもいるしやめとく。・・・うん、、うん。そうやね。ええと思う。あっ!あとなんでもいいからもぐの缶詰め買ってきて。」


缶詰め!!マジか!?

なんでもいいって言葉が若干引っかかるけど、久しぶりの豪華メシが食えるーーーーーーー!!!!!


オレは2本足で立てたら両前足を空に向かって突き上げてガッツポーズをしたに違いない!!2本足で立てたなら、な(泣)


実際はことりをガン見しながらしっぽをビュンビュン振っているだけだ。


「ホンマになんでもええねんて、幼犬用って書いてあるやつやったら・・・・・えっ?よく分からん?幼犬用の3文字でめんどくさがらんといてよ。」


まさかの拒否!?


オレが2本足で立てたなら、今度はムンク叫びポーズを決めたはずだ!


実際にはしっぽが下がり揺れなくなっただけだが。


「まぁ、とりあえずよろしくね?幼犬用ならなんでもええからね?・・・はいは〜い、じゃ気をつけて。・・・大丈夫かな〜。」


ことり不安そうにしないでくれ!

オレの豪華メシがかかっているんだ!

しっかりしてくれ!!


キュゥン キュゥン キュゥン


オレが鳴くとことりもオレが起きたことに気づいて、抱っこして頭を撫でてくれる。


「もぐ、起きたん?沢山寝てえらかったな♪お母さんがご褒美に美味しいごはん買ってきてくれるからな♪・・・たぶん(超小声)」


ことり!聞こえてるから!!『たぶん』って聞こえてるから!!

お願い!そこは保証してーーーーー!!!(泣)






「ただいま。」


「おかえりなさ〜い。」


お母さんが帰ってきたので、ことりと一緒に出迎えた。


買い物した荷物と共にリビングに戻ると、早速ことりがオレの問いを代弁するように尋ねてくれた。


「お母さん、もぐの缶詰め買ってきてくれた?」


お母さん、買ってきてくれた?


「ちゃんと買ってきたよ。」


やった!お母さん、ありがとう!!

ビーフ?チキン?シーフード?

なんでもいい!久しぶりの豪華メシだ!!


「これでいいでしょ?」


確かに、それは缶詰めだった。


「お母さん、それネコ用やん。」


ネコ用だけど!!(泣)


「だって、ワゴンに入っててお買い得やってん。犬用でも猫用でも大差ないやろ?」


「うーん。でも、もしものことがあったら怖いし・・・お爺ちゃん家に持って行っていい?」


「お母さんはどっちでもええよ?」


「ありがとう、にゃんこ達も喜ぶわ。」


オ、オレの豪華メシ・・・(泣)


スーパーの普段使わないコーナーで買い物って探すのめんどくさいんですよねf^_^;

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