134ことりと行く病院は(後編)
「ーーーって感じですね。特にもぐちゃんは骨格もしっかりしてるし足も長いから、チワワの中では大きくなると思います。なので日々のケアと適度な運動を心がけてくださいね。」
「分かりました。」
な、長い。絶対に前回の病院より時間がかかってる。
「次は体温を計るので、もぐちゃんのお尻をこちらへ向けて支えてくださいね。」
「はい、もぐ、こっち向いて♪」
ことりはオレの上半身をがっちりと固定した。
そんなに力を入れられていないはずなのに動けない。
「38.4℃ですね。」
先生が体温計の数字を読み上げると、
「はい、38.4℃・・・と。」
とことりがメモをとる。
ことりに言いたい。おまえはスタッフか!
「次は注射なのでしっかり押さえてくださいね〜。」
「はい。もぐ、『待て』、動くな。」
また、少し低い声で命令されて、押さえていた両手の人差し指を使って頭を固定される。
固定されなくても、命令されるとフリーズしてしまうんだが・・・
「もぐ〜、こっちだよ〜♪じっこだよ〜♪・・・えらいね〜♪」
と言われながら人差し指で両頬をグリグリされている間に注射は終わった。
えっ?終わった?本当に?
ことりは拘束を解いて、抱っこし注射された背中を軽く揉んだ。
「もぐ、お疲れ様♪頑張ったね♪」
先生を見ると笑顔で、
「また、しばらく様子見して、体調が問題ないようならばお散歩デビューしてかまわないからね。」
と言った。
終わった!終わったんだ!!
もう、注射に怯える生活もいちいち消毒消毒と言われる生活ともおさらばだ!!
「ーーー生後91日過ぎてますので、また4月から6月くらいには狂犬病の予防接種やフィラリア予防など必要になりますので、またその時にいらしてくださいね。」
「分かりました。それでは、またよろしくお願いします。ありがとうこざいました。」
「はい、お大事に〜。」
こうして無事にお散歩デビューまでのワクチン接種が終了した。
狂犬病の予防接種かぁ。
今は聞きたくなかったなぁ〜(泣)
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