表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
133/878

133ことりと行く病院は(前編)


「森山もぐさん診察室へお入りください。」


キタァーーーーーーーーーー!!!!!


も、もう逃げられない(泣)


ガクブル ガクブル ガクブル


身体が勝手に震えてだし、抱っこすることりに爪を立ててしまう。


「もぐ、大丈夫やで♪すぐに終わるから♪」


他人事だと思って〜(泣)




「こんにちは、もぐちゃんその後どうですか?・・・あれ?」


先生がことりを見て驚く。またか・・・。


「あっ代理です。」


察したことりが簡潔に答えた。


「えっと、じゃあ前回のワクチン接種の後の様子とかはわからないかな?」


「しばらくサークルに入れて様子見してましたが、グッタリした様子もなく嘔吐や下痢、食欲低下などもありませんでした。」


「そ、そうですか。体調崩されてないようならなによりです。では、体重から計らせて頂きますね。」


「はい、よろしくお願いします。」


ことりはそう言ってオレを診察台の上に乗せて少し離れて、右の手のひらをオレに向けた。


「もぐ、『待て』、動くな。」


少し低い声でオレに命令する。

たったそれだけで、オレはことりを見たままフリーズした。


どうしよう、病院の雰囲気より、注射より、ことりが怖い!!



・・・・・・・・・・ピピピッ!



「920グラムですね〜。」


その言葉を聞いてから、ことりはオレに手をそえた。


前回との差が・・・


今、診察室には先生とことりしかおらず、松嶋さんすらいない。


中学生が居たから特別だったのかな?


「うん、今回も順調に大きくなってますよ♪」


「よかったです♪ちょっとお待ち頂けますか?」


「ええ、いいですよ。」


ことりの言葉に一体なんだろう?と言いたげな顔をしながらも先生は快く頷く。


ことりは「ありがとうございます。」と言って、カバンからボールペンとメモ帳を取り出して、『12月21日、もぐ、体重920グラム』と記入する。


「メモですか?」


「はい、あ、もしかしてダメでしたか?」


「いえいえ♪問題ありませんよ♪」


先生は笑顔で答えた。

動物に対して真面目な姿勢は先生にとっても好ましく感じたようだ。


まぁ、ドッキリ仕掛けるくらいの先生だしな。



それから先生はオレの肺の音や心臓の音を聞いたり、耳、目、歯ならび、泉門、ヘルニア、肛門、皮膚、足の状態を確認する。


ことりは耳、目、歯ならび、泉門、ヘルニア、肛門、皮膚、足の何を確認するのか?何を基準に診るのか?今後どう変化するものなのか、又はしないのか、どうなったら注意が必要かと質問して、メモをとり、診察する時の安定した持ち方なども教わり、ことり自身もやってみる。


もはやただの授業だった。


お読み頂きありがとうございますヾ(@⌒ー⌒@)ノ


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ