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127顔にそう書いてある


「広瀬さん、もぐちゃんのことをご存知なんですか?」


案内してくれた店員さんが広瀬さんに尋ねると、広瀬さんはことりとオレの組み合わせが理解出来ないらしく、放心したようになっていた。


「あっ、うん、知ってるよ。私が担当したワンちゃんだから・・・あっ失礼しました。私、もぐちゃんの担当させて頂いております、広瀬と申します。あの、失礼ですが・・・?」


確かに広瀬さんからしたら『あんた誰?』って感じだろうな。

流石にあからさまに『どちら様?』とは聞けないらしく、だいぶオブラートに包まれているが・・・


ちなみにオレは知ってるのに、飼い主であろうことりの事を知らない広瀬さんの反応に案内してくれた店員さんがパニクってる。


ことりも察したらしく、すぐに自己紹介をしようとする。


「えっ?うち、じゃなくて私は妹で、今日はお姉ちゃんの代理で来ました。」


ことりはオブラートを剥ぎ取って聞いてしまったらしく『あんた誰?』と、いきなり不審者のように誰何された事に戸惑いグダグダの自己紹介をしてしまう。


ことりのライフはマイナスになったようだ。


「妹・・・?もしかしてことりさんですか?」


「えっ!?そうですけど、どうして私の名前を?」


「えっと、森山さんからお聞きしておりまして・・・そう!ワンちゃん好きの妹さんがいらして、ことりさんって名前だと!素敵な名前だな〜って思ってたんですよ♪お会い出来て嬉しいですぅ♪♪」


そう言って、ことりの手をとり力強く握手した。


「あ、ありがとうございます?」


ことりは突然の態度の軟化どころか大歓迎されて、さらに戸惑うがとりあえず笑顔で手を握り返す。


広瀬さん、誤魔化したつもりでもオレには分かるぞ。


ことりの身元が分かったから安心して態度を和らげた訳じゃない。

それだとしたらここまで大歓迎しない。


みのりの妹であることりのおかげで、オレが売れたから大歓迎してるんだろう!顔にそう書いてあるぞ!!



「広瀬さん、もぐちゃんトリミングでいらしてまして、ご案内を・・・」


トリミングの予約をしているので、早く案内したいと促す店員さん。


「分かりました♪それでは私がご案内させて頂きますね♪」


ふぅ、なんとか進めそうだ。



ガチャ


トリミング室の扉が開き北川さんが出てきた。


「あっ広瀬さん、森山もぐちゃん来てませんか?10時にトリミングの予約されてたんですが、まだいらっしゃらなくて、電話もなくて・・・えっ!もぐちゃん!!??」


それ、もうやったから!!


お読み頂きありがとうございますヾ(@⌒ー⌒@)ノ

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