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125ペットショップまでの道(後編)

遅くなりましたm(_ _)m


「乗らないんですか?」


「あっ、乗ります!乗りたいんですけど・・・」


ことりの背後から若い夫婦と幼稚園ぐらいの女の子を連れた家族が声をかけてきた。


「お姉ちゃん『開く』押さないとドアは開かないよ〜?♪」


ことりがなんでドアを開けないのか不思議そうな顔で首を傾げて女の子が尋ねてくる。


悪意がなくても無邪気な子供の言葉ってダメージあるよな。


「そうなんや、教えてくれてありがとう♪」


ことりが貼りついたような笑顔でお礼を言う。


プシュー音を立ててとドアが開き、ことりと家族連れが電車に乗る。


「お姉ちゃん乗ったら『閉まる』のボタンを押すんだよ♪」


もう、やめてあげて!!


知ってる知識を話すのが楽しいらしく、女の子は褒めてと言わんばかりの笑顔で話しかけてくる。


「『閉める』やね♪教えてくれてありがとう♪」


ことりさん笑顔が固まってますよ?


「あまり電車に乗らないのかな?降車駅とか大丈夫かい?」


女の子のお父さんがフォローというよりも、ただ心配だけのような言葉をかけてきた。


ことりさんライフ残ってる?


「心配ありがとうございます。普段は私鉄ばかり使っているのでJRはあまり馴染みがなくて・・・降車駅は大丈夫です。一駅なので流石に間違えません。」


と言って、最後に苦笑した。


家族は4人掛けシートに一緒に座ろうと誘ってくれたが、次の駅だからとことりは断った。


電車が出発すると3分ほどで降車駅に着き、ことりは家族連れにあらためてお礼を言って電車を降りた。


ちなみに今度はドアは自動で開いた。


手動は停車時間が長い場合のみのようだ。


改札口を通るために階段を上り、駅を出るために階段を下りた。


「もぐ、お疲れ様〜♪少し外の空気を吸おうか?」


そう言ってオレをカバンから出して抱っこした。


「電車ではお利口さんできたね♪じゃあ行こっか♪」


と言っても、ことりはこの辺りの地理には詳しくないようで、早速地図を見る。


駅のロータリーを抜けて地図の通り歩き、しばらく進んでことりは足を止めた。


どうしたんだろう。


ことりは左に曲がるか、まっすぐ進むかで悩んでるみたいだ。


左は住宅街に入る見たいだな。

まっすぐは広くて長い下り坂だ。


「地図では左なんやけどなぁ。」


ことりの手元を覗くと左へ進むように記されていた。


どうやら左は『近道だがごちゃごちゃした住宅街を沢山曲がる道』で、まっすぐは『少し遠回りだが広くて分かりやすい道』のようだ。


「9時23分か・・・10時まで余裕があるし安全策でいこう。」


ことりは地図に逆らってまっすぐ進んで行く。


やがてT字路にたどり着き、ここで初めて左へ曲がった。


10分は歩いただろう。

やっと『もふもふペットショップ』の看板が見えて安堵することり。


9時47分、充分間に合う♪


それでも、目的地が見えた嬉しさから速歩きになることり。


「マジかッ!!」


ペットショップの駐車場に入ろかという時にことりが驚きの声をあげた。


びっくりしたぁ。

一体なんだ!?


ことりの視線の先にはバス停があった。


ベンチとかはなくバス停の名前とバス会社の名前、時刻表、路線図が書かれた昔ながらのバス停がちょこんとあった。


意識して見ないと見落としていただろう。


実際にオレは気づかなかった。


「うそでしょ。これに乗ったらバス一本で来れるやん・・・。」


うわぁ、今、知りたくなかった!


ちなみに今日かかった時間

自宅から最寄り駅(電車)・・・徒歩20分

最寄り駅(電車)からペットショップの最寄り駅(電車)・・・電車(乗り換え1回)25分

ペットショップの最寄り駅(電車)からもふもふペットショップ・・・徒歩35分

合計1時間20分。


ちなみにバスを使うとこうなるらしい。

自宅から利用するバス停・・・徒歩7分

バス乗車時間・・・19分

バス停からもふもふペットショップ・・・徒歩2分

合計28分


バスの本数が少ないということが、少しは救いになっただろうか。



バスの乗車時間などはことりがその場でスマホで調べて計算したのをもぐが聞いていました。


はよペットショップ行けよとツッコミたくなりますが、ペットショップはまだ開店前ということで、よろしくお願いします(^人^)

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