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14 自分の魅力   第2シーズン-3 フォース・マスター

やっと、仕事の引継ぎがすべて終わった。

明日が、僕にとっての、この会社の最後の出社になるが

明日は挨拶あいさつまわりと事務手続きの残り位しかやること

はないだろう。

スッキリとした感じもあるが、ここに来ることはもうない

と思うと、さびしくもあった。

送別会もすべて断ったが、その方が同僚も上司も、あいつ

偏屈へんくつだからなで、済んでしまったようだ。


メールが入った。

あの名刺の女性からだった。

今朝送られてきた『朝食を変えると、生活スタイルが変わる』

を実践できたかどうか。これから続けていけそうかどうか。も

し続けていけそうにないのなら、その理由は何だと思うか。

簡潔かんけつにレポートを送るようにという内容だった。

僕は、今朝すでに実行できたこと。これからはもっと大事に

朝食の準備をしていくつもりであること。もし続けていけそ

うになくなるとしたら、時間に追われて自分の心に余裕がな

くなってしまった時だと思うとまとめて、メールをした。


今日は、まっすぐ家に帰ろう。


昨日までなら、僕は自分のことよりも、彼女の魅力みりょくの方に気持

ちがいってしまいがちだっただろう。

だが、今日は違った。自分の魅力を自分で見つけていけそう

な気がしていた。もっと言えば、自分で自分にきな

ないようにしていける感覚が生まれて来た。


だから、もっともっと自分が変わっていける気がしている。

彼女の存在や、彼女の反応ではなくて、自分で自分のこと

を気づいてやれることで、変わっていける気がする。


別に、そんな大きなことでも、大したことでもなくても

何かしら、少しでも変わっていくこと、変わり続けていく

ことが、自分を魅力みりょくを見つけていけるのだと

思える。

あの名刺の女性のおかげだ。


仕事をめたことも、自分にきてしまったのが

原因かもしれない。

もっと、自分で自分にきないようにしていくことに早く

気がつくことができたら、よかったのかもしれない。


僕が自分にきないように、小さなことを変え続けていければ

きっと彼女の魅力みりょくも、一段と増していくに違いないと思う。

僕が自分の魅力みりょくを感じ続けていければ、彼女も自然にもっと

魅力みりょく的に変わっていくだろう。


人を好きになるのが恋愛だって思っていたが、自分をもっと

好きになるのが、恋愛の醍醐味だいごみで、人の成長な

のだと思う。


明日の朝食の準備をしておこう。



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