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赤銅の荒野

前回の加筆修正です

 【警戒】のスキルを使用して赤銅の荒野に入る手前で一晩を過ごした。


「テントは必要だな」


 フィールドの切り替わる位置だからかあまりモンスターは現れなかった。

 カードから前日に購入していたサンドイッチを取り出す。

 フワフワのパン、みずみずしいレタス、そしてハム。

 口を大きく開けてかぶりつく。

 パンが柔らかく歯に当たり、その後にシャキッとしたレタスの食感。

 ゆっくりと噛んでいくとピリッと辛いマヨネーズのようなソースとハムの味が広がっていく。


「うまいっ!」


 もう一口、もう一口と止まらずに食べていくといつの間にかサンドイッチは無くなっていた。

 カードから木の筒に入ったオレンジジュースを取り出し、飲む。


「ふう。カードの中では時間経過は無いのかな?サンドイッチは新鮮だったし、オレンジジュースは冷たかったなあ」


 飲み終わった木の筒をカードに戻して立ち上がる。


「さてと、行こうかな」


 僕は赤銅の荒野へと足を踏み入れた。


「【索敵】」


 少し遠くに昨日も感じたような小さな人型の反応が多数。


「ゴブリンの群れ?」


 警戒して近づいてみようかな。

 周囲を確認しながら反応のあった方に慎重に歩いていく。

 しばらく歩くと赤い岩山に穴が開いているトコロに来た。


「反応は中からだな。固まってて反応がわかりづらいな」


 小さい人型の反応の他に中型、大型の反応を感じる。


「ゴブリンのコロニーかな。放置しても良いけど、モンスターを倒すと出る光の粒子はパワーアップの効果があるみたいだしな」


 ゲームでいうレベル上げをするかどうかだな。

 カードを確認する。

 作ったポーションの中から組み合わせると毒ガスを発生させる物を取り出す。

 ある程度、あぶり出して混乱しているところを殲滅かな。

 曲剣を右手、ポーションを左手の指と指の間に一本ずつ挟む。


「【決して砕けぬ我が爪牙、アンブレイク】」


 曲剣の刃がわずかな光をまとった。


「【頭を垂れる紫色の華よ。我が爪先に甘美な蜜を。痛み、苦しみ、もがく憐れなる者に祝福を。モンクスフッド】」


 さらに薄い紫色の光をまとった。

 これは武器に毒属性を付与する魔法だ。


「【転び傷ついた子供もいつかは立ち上がり、あの日の痛みも涙も遠い忘却へと至るだろう。ヒーリング】」


 体に薄い光の膜が張られた。

 継続回復の魔法。

 準備は万端、穴に近づいていく。

 徐々にゴブリンの笑い声?鳴き声?が聞こえてきた。

 左手のポーションを穴の奥の方へ投げ入れて曲剣を構える。

 少ししてゴブリンの叫び声と駆けてくる足音が聞こえる。


「【索敵】」


 こちらに近づく反応と遠のいていく反応が複数。

 他にも出入り口があったかな。


「ウオオオォォォォっ!」


 【ウォークライ】

 戦士の技で自身の中の戦闘本能を目覚めさせる雄叫びで相手によっては少し怯む事がある。

 こちらに向かう反応はビクっと一瞬動きを止めた。

 一気に穴に突入する。

 入り口付近まで来ていたゴブリンの姿が見えた。


「【鑑定】」


〈岩ゴブリン:岩を主に食べて成長したゴブリン〉


「【頸刎(クビハネ)】」


 一番先頭のゴブリンから首を斬っていく。

 一つ、二つ、三つ。


「【フレア】」


 その三匹から距離の離れていたゴブリンに火の玉をぶつける。

 頭に当たったゴブリンが倒れ、そのゴブリンを飛び越えて槍を持ったゴブリンが出てきた。


「【鑑定】」


〈岩ゴブリンランサー:岩を食べて成長したゴブリン。槍を扱う個体〉


 地面に着地し、大きく右足を踏み込み鋭い突きが放たれる。

 【見切り】

 体を半身にして躱しながら剣を目に向けて突き出す。

 刃は頭部を貫通してゴブリンは光の粒子に変わった。

 ぐるりと周囲を見渡す。

 剣をこちらに向ける者、弓を構える者、少し奥には一回り大きい鎧を着ている者もいる。


「【索敵】【鑑定】」


 付近には、あと三匹のようだ。


〈岩ゴブリンウォリアー:岩を主に食べて成長したゴブリン。戦士としての特徴を持つ個体〉

〈岩ゴブリンアーチャー:岩を主に食べて成長したゴブリン。弓を扱う個体〉

〈岩ゴブリンナイト:岩を主に食べて成長したゴブリン。騎士としての特徴を持つ上位個体〉


 矢が放たれる。

 開戦の合図だ。

 剣を持つゴブリンもあわせて突っ込んできた。

 【見切り】

 矢をわずかな動作で避ける。

 【縮地】

 剣を振りかぶるゴブリンとの間合いを一気に詰める。


「【スラッシュ】」


 剣は光の尾を描き、ゴブリンの腹を斬る。

 浅い!

 ゴブリンは倒れ込みながら脇に倒れていった。

 二つ目の矢が右肩をかすめ、鎧を着たゴブリンの体当たりで吹き飛ぶ。

 壁に激突。

 頭にピリッとした感覚、慌ててその場を離れる。

 バシュという音が先ほどの位置から聞こえた。

 弓を構えるゴブリンが油断なく矢をつがえ、鎧を着たゴブリンが再度突撃の体勢に入っている。

 剣を持つゴブリンは立ち上がろうと剣を杖にしているが力が入らないのかプルプルと震えるだけで立ち上がれない。

 一匹は毒で終了、あと二匹。

 継続回復の効果で問題なく動けるな。


「【プロダクション】」


 道具を取り出すスキルで左手にメイスを取り出す。

 矢が飛んでくる。


「【スマッシュ】」


 矢に合わせて剣を振り、突撃に合わせてメイスを振るう。

 左腕が痺れメイスを落とすが相手の突進を止め、脳しんとうを起こしたのかその場に膝をついて止まった。

 【見切り】【縮地】

 飛んできた矢を躱し、一気に懐に飛び込む。

 慌てて矢をつがえようとするが。


「【頸刎】」


 首を斬りゴブリンは光の粒子に変わった。

 鎧を着たゴブリンは頭を振って立ち上がろうとしていた。

 一気に近づいて剣を振りかぶる。


「【兜割】」


 ゴブリンの頭蓋から一気に叩き斬った。


「ふう、終わった。【索敵】」


 遠のいていた反応がこちらに戻ろうとしているようだ。

 さすがに疲れた。

 連戦は厳しいから逃げようか。

 穴はもっと奥まで続いてそうだが来た道を戻り外に出た。

 【索敵】を使いながら辺りの反応を確認しながら穴から離れた。

 反省点はけっこうあったな、もしかしたら死んでいたかもしれない。

 今回の経験は次の戦闘に生かせるようにしないとな。

 いまはこの達成感を噛みしめたい。

修正点

・オ洒落頭ノ地獄ノ釜煮を削除

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