See You Again!
人を殺してますが、具体的な表現はありません。
本当にザッと書いたので、文法がおかしいところがあるかもしれません。
「まっ、待てってば!」
尻もちをついたまま、彼は私から一歩後ろにさがる。
ひどいなぁ、そんなあからさまに嫌がらなくてもいいじゃない。
私は彼への当てつけに、手の中で黒光りするものを彼に向けて一歩進む。
案の定、彼は顔を引き攣らせてまた一歩後ろにさがった。
ふふっ、いいザマ。
「なあ、***! それ、下ろせよ。いくら、モデルガンでも洒落になんないからさ。な!?」
彼は必死に懇願するけど、私はソレを下ろさない。
きっと下ろした途端、彼は血相を変えて私に襲いかかって来るだろうし、なによりこれは彼を殺すために、わざわざ危ない道を通ってまで手に入れた〝本物の″銃なのだ。
下ろせるわけがない。
「いやよ。これはあなたを殺すために、わざわざアメリカから取り寄せたの。それより、クズクズ言ってないで男らしく死ぬ準備でもしたら?」
さっさと彼を殺して、家に帰りたい。
今日は私が夕食を作らなくちゃいけないのに・・・・・。
「ねぇ、もう準備は整った?」
笑顔で彼に問いかければ、彼は顔を青くしながら口を開いた。
「***、よく聞け。お前の両親だって、娘が人殺しになるなんて望んでないはずだ。だから」「うるさい」
それ以上彼の戯言を聞いていられなくて、私は銃口を彼の額に合わせた。
「ひっ・・・・・・・・で、でもな***」
未練がましい。まだ何か言うつもりなの?
「ここは路地だが、少し進めばそこは大通りだ。じゅ、銃声を聞いて誰かが駆けつけてこないとも限らないぞ」
そう言うと、彼は勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
確かにここは人通りが全くない路地だけど、少し先は人がたくさん行き交う大通り。
銃声が聞こえれば、間違いなく誰か来るはず。
「・・・・確かにそうね。ここで銃を撃ったら、誰か来ちゃうかも」
私がしょんぼりとそう言えば、彼はそれに便乗して殺害を止めさせようと、あれこれ私に言ってくる。
「だから***、やっぱりやめ「でもね」
残念ながら彼は、人が行き交う大通りで今日は何が行われるのか知らないらしい。
「大丈夫。今日は大通りで有名なバンドのゲリラライブがあるの。ライブ開始にね、小型だけど大きな音の鳴る爆竹が鳴るんだって。銃声を隠すのにはちょうどいいよね」
そう、今日は大通りで有名なバンドのライブがあるだ。
だから、ほとんどの人はそこに集まるだろうし、その人寄せのためにライブが始まると同時に爆竹が使われる。
たかだか一発の銃声を隠すにはもってこいの環境になるの。これ以上何も言えないくらい最高の環境よね。
・・・・これでもう、彼を殺すのに戸惑う理由もなくなった。
ライブが始まるまで、あと10秒。
「10・・・9・・・」
私がなんのカウントを始めたのか分かったのだろう。
「***! お願いだから、頼む! 殺さないでくれ・・・」
彼は再び命乞いを始めた。
みっともないったらありゃしない。
そもそも、私に命乞いできるほどの立場じゃないクセに。
「8・・・7・・・6・・・」
カウントは止まらない。ライブの開始に近づくにつれ、彼の命も終りに近づいていく。
「死にたくない死にたくない死にたくない・・・・」
彼がそう呟き始めたと思ったら、いきなり私に飛びかかってきた。
どうやら、私を殺してしまおうという考えに至ったらしい。
もうちょっと早く、その考えに気付けばよかったのにね。
ヒラリと攻撃をかわして、私は彼に足払いをかける。
「5・・・・4・・・・」
もちろんその間に、ちゃんと数を数えておくのを忘れない。
撃つタイミングを間違えたら、ぜんぶ水の泡になっちゃうもん。
足払いをかけられた彼は、足元を崩し、地面に倒れ込んだ。
再度攻撃を仕掛けようと、起きあがろうとする彼の後頭部に、銃を突きつける。
「3・・・2・・・・」
殺されるって分かるこの状況は彼にとってツライと思うけど、大丈夫。
苦しむことなく殺してあげるから。
これが私の最期の優しさ。
「1・・・」
口元が自然に上がるのが分かった。きっと今の私は、最高の笑顔をしているだろう。
See You Again!
パンパンパン!
『パンッ』
パンパンパン!
近くで爆竹が鳴り響いた。
最終的に一番可哀そうなのは、人を殺した手で作られた夕食を食べる家族のような気がする。




