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風を擁きしめて 風に擁きしめられて

作者: 歌川 詩季
掲載日:2025/04/18

 風属性!

 風を擁(だ)きしめて飛ぶあいつと

 風に擁(だ)きしめられて浮かぶわたし


 翼がないことを悔やみながら

 足枷を繋(つな)ぐ地面を睨(にら)みつける

 空の青さは のしかかる重さで

 撒(ま)かれた雲と灼(や)きつく太陽に拒まれた

 わたしに風を擁(だ)きしめることは叶わない


 ひっそりと 夜になるのを待ったけど

 昏(くら)い空には 三日月の鉤爪(かぎづめ)と

 星たちの散弾銃が狙ってる

 わたしに翼があったとしても

 こんな空を飛んではゆけないだろう


 だけどあいつの翼は

 地面と繋(つな)ぐ足枷を斬り裂いて

 のしかかる空の青さを背負ったうえで

 撒(ま)かれた雲をおしのけて

 灼(や)きつく太陽に炙(あぶ)られながらも

 風を擁(だ)いてはばたく

 昏(くら)い夜空では

 三日月の鉤爪(かぎづめ)に吊るされて

 星たちの散弾銃に撃ちぬかれても

 けっして散らされることのない強い翼


 どう望んだところで

 わたしには持ち得ないものだし

 もう祈りも願いも うらやみさえしない

 ただ まれに ほんの気まぐれで

 風がわたしを擁(だ)きしめてくれたとき

 そっと浮かぶことができるから


 わたしはそんなひとときのためになら

 翼がなくとも生きてゆけるのだ

 昔はもっと水属性だった気も。

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それでも、翼は永遠の憧れw
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