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第1話

   

明田山(みょうでんやま)くん、一緒に来るかい? いつも通り、非公式のアドバイザーとして」

 電話を切った奈土力(などりき)警部は、目の前の友人に声をかける。

 テーブルの向かい側に座っているのは、よれよれのワイシャツを着て、顎には無精髭も目立つ冴えない男だった。

 現場まで連れて行けば「私は明田山みょうでんやま智助(ともすけ)と申しまして、探偵みたいなものです」と怪しげな自己紹介を口にして、関係者たちから胡散臭い目で見られることも多いのだが……。

 素晴らしい推理を披露して事件を解決に導く、優秀な人物でもあった。


「非番だった警部が、わざわざ呼ばれるということは……。難事件ですかな?」

「いや『難事件』かどうかは、まだわからないが……」

 わずかに苦笑いしながらも、奈土力警部の目は鋭く光っていた。

「……殺人事件なのは確かだよ。それに、(きみ)好みの事件だろうね。現場には、ダイイングメッセージが残されていたそうだから」

 その言葉は、明田山探偵の気持ちを煽るには十分だったのだろう。まだ腰を下ろしたままの奈土力警部より先に、彼は椅子から立ち上がるのだった。

   

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