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私だけの神様はポンコツ  作者: 後ろ向きミーさん
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私の神様は猫好き

とある日曜日、惰眠を貪っていると、何やら庭先が騒がしい。

寝ぼけまなこで一階に降りて、縁側のサッシを開ければ、庭先で子猫とたわむれる神様がいた。


「おはよう神様。」


みーみーと鳴く子猫達によじ登れられている神様が、ぱっとこちらに顔を向けて、ひざの上の子猫を掲げて見せる。


あーでれちゃって、本当に嬉しそう。

私の神様は麗しい上に、無邪気でかわいいなぁ。


子猫とたわれる人外美人、はぁ朝から目の保養になります。

ありがたや。

心の中で拝んでおこう。


「また拾ってきたの?今度は何匹いるのー?」


えーと、1、2、3、4、5か?

いや、背中にクライミング中の子がいる6匹だね。

キジ、三毛、八割れ黒ぶち、白、黒、うーんシャム?見事にバラバラだねぇ。

ホント、いつも何処から拾って来るのだろう?


「神様、猫好だねぇ。」


こくこくと頷く神様。

うん、でも面倒見るのは私なんだけどね。


「じーちゃぁーん。まーた、神様が猫ひろってきちゃったー。子猫セット出しといて―。」


神様がしょっちゅう子猫を拾って来るので、我が家には寝床用の箱、毛布代わりの古着など、子猫のお世話用のなんやかんやが常備してある。


ニコニコ顔の神様を庭に残して、あくびを噛み殺しながら玄関に行く。

下駄箱の上に立て掛けられた100均の小さなホワイトボードに


『子猫いりませんか?6匹います』


と書き込み、門の外にぶら下げる。


こうしておけば、必ず貰い先が向こうからやって来る。

何故かはわかりません。

きっとうちの神様が猫限定で加護でも授けているんだ思う。


月夜の晩なんかには、我が家の庭で神様囲んで猫の集会がよく開催されているのを見かける。

集まってるは、うちから貰われていった子達っぽいから同窓会、もしくは実家にご挨拶みたいな感じ?


今度の集会には、差し入れでにぼしでもお供えして、参加してみようかな。


「ピンポーン。すいませーん。子猫がいるって書いてあるので、見せて貰っていいですかー?」


「わぁ、まだ着替えも顔も洗ってないのに!今回早すぎだよ神様。」


しまった朝ごはん食べてから、ボード書けばよかった。

うん、次からはそうしよう。


「はーい。今行きまーす。」


まずは白ちゃんが貰われて行きました。


「良かったね神様。」


貰われていく子猫を見送りながら、ニコニコ顔の神様が、すりすりとほおずりしてくる。

こーゆう所が猫っぽい。


私の神様は、猫神様なのかな?

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