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子供部屋でOpen the price!!

作者: 川里隼生

 引越しのために部屋の荷物整理をしていたら、数年前の大学受験で使った参考書が出てきた。古文、数学、英語、生物、物理、歴史。現代文と地理だけは得意科目だったので、確か参考書までは買わなかったはずだ。ペラペラとページをめくってみると、今ではまったく理解できない文字や記号の羅列があった。


 6冊とも入念に書き込みされている上、経年による汚れや破れが目立つ。参考書が入っていたカゴの中から、大学の入試問題も出てきた。見てみると解答に丸がつけられており、自己採点らしき赤ペンのチェックも残っていた。


「どう、少しは進んだ?」

 母が部屋に来た。

「まだ。ねえ、こんなの出てきた」

「あらまあ。残ってたんだ」

 母は私の参考書と入試問題を見て言った。

「がんばったんやね」


 数年ぶりに受験勉強を労われた。思えば、確かにあの頃は予備校でも学校でも毎日のように勉強していた。そのおかげで今の自分、4月からJAXAで働く自分がいる。そう考えると、この参考書と問題用紙の束も価値のある宝物に見えてきた。

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