しーちゃんに困ってる
のっけからナンですが、今から下がかった話をしますのでご用心を。
ああ、いえいえ。
えっちな方の『下』でなく、幼稚園児や小学校低学年男子が喜ぶタイプの『下』。
俗に言う、うんこだのしっこだのの話です。
と言いましても別に私、スカトロ系の高尚な趣味はございませんので。
日常的といいますか小市民的といいますか、そういう感じの、要するにボヤキです。
御用とお急ぎでない方は、お暇つぶしとでも思って読んで下さいな。
密かに共感する紳士淑女もいらっしゃるのではとも思いますし。
私も若かりし頃は、コッチ方面の『下』で悩むことなどありませんでしたヨ。
常識的?な回数の排尿で事足りておりましたから、わざわざコレについて何か考えることもなく暮らしておりましたし、世の中には便秘でお困りの方が多いでしょうに当方は子供の頃から快便を誇り、まーったくの便秘知らずで今まで生きて参りましたし。
……あ、まずい。
この手の自慢、聞きようによってはイヤミかもしれませんね。
例えば
『歩いてるだけで勝手に異性が寄ってくるから、顔が良いのも考えものだ。顔以外の長所、なかなか気付いてもらえないし』
とか、
『食べても食べても全然太らない。一度でいいから太ってみたい、ダイエットに悩んでみたい~』
とか、
『胸が大きいからっていいことなんかひとつもない。着る服は限られるし痴漢は絶対胸を狙ってくるし。ペタンコな胸になりたい』
(これは女性限定で)
とかと、同類と見做されますかね?
まあでもうんこ自慢なんて、上記のボヤキ(に見せかけた自慢、としか思えないもの)とは次元?が違いますよね~。
そもそもこんなの自慢する機会もないといいますか、いくら恥知らずでもさすがに今の今まで、うんこ自慢などせずに生きて参りました。
話がズレましたネ、戻しましょう。
そんな訳で、こちらの『下』関係は無問題のまま青春を謳歌(笑)し、幾星霜。
中年に差し掛かってきた辺りから……じわりじわりとやって参りましたヨ。
『下』の悩みが。
最初の異変は、頻尿です。
トイレが近くなってきたのです。
といいましても、切迫感が来るのが今までに比べて早い、くらいしか実害がありません。
忙しくて手が離せない時などは煩わしいですけど、まあそんなもんですからぼんやり放置しておりました。
しかし。
ヤツ?はこちらの隙を嘲笑うかのごとく、じわりじわりと攻勢を強めて参りました。
気付くといつしか『頻尿』は夜間へも及ぶようになり、『これはちょっと……』と思うようになりました。
今まで八時間はぶっ通しで眠れていたのに、五時間以上続けて眠れなくなりましてね。
いや、歳のせいで眠りが浅くなり、自然に目が覚めてしまうとかそういうのでなく。
尿意で、起こされてしまうのですヨ。
まあしょうがないなと、ここに至ってものんびりしておりました。
出物腫れ物所嫌わず。
ついでに時間も嫌わず。
出るものは出る。
元々用さえ足せればすぐにまた、スコーンと眠りの世界へ戻れる体質ですので、まあいいやと。
でも……これが大きい方まで関わってくると、ね。
煩わしさもマシマシです。
もうね、腹に爆弾抱えているようなものといいましょうか?
幸いなことに下痢ではなく、尋常で正常なのが出ますが。
ただ回数がね。
毎日、最低3~5回、時間を選ばずお出であそばすというのはね。
尋常で正常なナニであっても、煩わしいですよ。
爆弾、が言い過ぎならば。
イヤイヤ期の幼児のような『下』を抱え、翻弄されている育児に慣れない親御さん……という感じかもしれません。
ああ、こうして擬人化すればカワイイかもしれませんネ。
ヤツ?を今後、『しーちゃん』と呼びましょう。
【ある日のしーちゃんとの生活】
し:しーちゃん
私:私すなわち筆者
し:出るー、出るー、おしっこ出る~! トイレ行く~。
私:(んもー、忙しいのにィ)はいはい、わかりましたよ~。
(用を足す)
し:出る~、今度はンコが出るの~。トイレ~。
私:えー? さっき行ったでしょ。我慢できないのかな?
し:出来ないー! 出る~、もらす~。
私:(くうう、忙しいのに!)あー、ハイハイ。一度で済ませて欲しいァ、もう。
し:さっきはさっきだもん、今は今だもん! 出るんだもん!
私:あー、わかったわかった。ハイハイごめんね~。
(用を足す。騒いでいたにもかかわらず、意外と量が少ないのにムカッとする当方。でも文句を言うのも大人げないので、ムカッとしたままトイレから出る)
さすがのしーちゃんもしばらく機嫌よく遊んでいる?が、こちらが仕事等に集中している時に限って
し:出る~、出るの~、おしっこ~!
私:ああああ、もう!!
……こんなことを一日のうちに、何度も繰り返す昨今。
『我慢しなさい!』と、本物の幼児のように一喝できればどれほど良いでしょう。
でも、もし騒ぐしーちゃんを無視していて、あらぬ場所で暴発してはたまらないので(なけなしの社会的立場やら人間の尊厳やらが、完膚なきまでに死にます)、内心舌打ちしつつもしーちゃんのお世話に励むしかありません(泣)。
今はこんな感じで、ワーワー言いながらも比較的平穏に、しーちゃんと共存しておりますが。
ちょっと、怖いことに気付きました。
もし……、しーちゃんが。
『イヤイヤ期の幼児』から成長・もしくはパワーアップして。
反抗期の、尖りまくった中高生みたいになったのなら。
『ケッ、うるせーんだよバーカ』と悪態ついて壁を殴りつけ、拳骨で穴をあけるような状態に……つまり。
しーちゃんをトイレへ連れていく(いやまあ、単に自分の意志で自分の用足しへ行くということですが)前に、さながら、親を困らせる思春期小僧のようにわざと?ジャンジャカ、大きいのやら小さいのやらをもらすようになったのなら。
一体どうすればいいのでしょう?
それこそ子育て並みのシリアスさで、対策を悩まなくてはなりますまい。
こうなってくる前に、お医者さんに相談するなり漢方だのなんだののお薬に頼ったりすることを、視野に入れなくてはなりませんネ。
泣いても笑ってもしーちゃんとの付き合いは一生モノですから、深刻になりすぎない程度にマジメに付き合ってゆこう、と思います……はあ、やれやれ。
大人の皆さん。
イヤイヤ期のしーちゃんと、どんな感じでお付き合いなさっていますか?
後学の為に教えていただければ有り難いですので、よろしければご教授願います。