プロローグ
「や、やめっ!」
拒否の叫びがこだまする。
それでも■■はバットを振り落とす手を止めなかった。
獲物はしばらく悲鳴や抵抗をしていたが、しばらくすると、顔中の穴から血を流し、動かなくなった…。
バットからは血が滴り落ちた。
この光景に■■はある種の達成感を感じていた。
人の人生を無条件で剥奪する快感。
そして、これからする事は、、、
死者への冒涜
■■は大型の肉切り包丁を取り出した。
今からこれで【ヒト】の抜け殻を解体するのだ。
■■は渾身の力で包丁を振り落とし、四肢を切り落とした。
骨の砕ける独特の破壊音が鳴り響く。
骨のような固いものに当たっても、肉切り包丁は刃こぼれ一つしていない。
その包丁はとても手入れの行き通った、まさに業物と言える一品だった。
業物の一撃を受けたヒトの抜け殻は腕と足が無くなった状態になった。
「次は……」
■■はアイスピックを取り出した。
毎回使う、このアイスピックは、血が残って錆び付かないように、毎回手入れを欠かさない。
そのアイスピックを、動かなくなったヒトの抜け殻の目に近付けていく。
目玉はとてもデリケートな部分で、さっきのように力任せにはできない作業だ。
少しずつ……少しずつ作業を進めていく。
失敗は許されない。
■■はアイスピックを巧みに扱い目玉をくり貫いていく。
細かく神経を使う作業。
■■の額に汗が浮かんだ…。
そしてついに、目玉は神経だけで繋がっている状態になりデロンと垂れ下がっているだけの状態になった。
あとは、引き抜くだけだ。
■■は目玉を引き抜く。引き抜かれた先ほどまで目玉があった場所から血がさらに流れた。
それは紅い涙のようにも見えた。そして、準備は整った。
■■は最後の作業に取り掛かった…。




