現実
最近投稿してなくてすみません。
明日明後日しあさってとこれから3日連続で出す予定なので良ければご付き合いしてください
そこで目に飛び込んできたものはまるで違うものだった。
尾坂達を取り巻く空気と外の優しい光。
互いに刺激し合う二つはあまりにも目立つもので、余計に俺を追いこむ。
声を掛けようにも代えられず、俺は口ごもったままドアにつったまま。
なんとも情けない姿である。
「上本くん。あなた、一体何しに来たの」
いつ俺に気づいたのか、城津はこちらを少しも向かずただ冷酷にそういい放った。
「な、何って」
俺も城津に倣ってか城津の方を見ず適当な返事をする。
「あなた、三島さんにしたことは本当?」
冷たい空気を漂わせ、城津は首だけこっちに向けてきた。
「別にお前には関係ないだろ」
俺は怖いのか、俯いてそうごまかした。
時々キレた時にだけ見せるあの冷たい表情。
いつもの優しい表情からは考えられないような表情。
そのギャップからか俺はどうしても面と向かって話すことが出来ない。
「あれ、何のつもりでやったか教えてくれる」
「尾坂をいじめの標的から外してあげようと」
「は?」
「だから…」
「本気でそう思ったの」
城津は今度は椅子から立ち上がり、俺の目の前で仁王立ちした。
そしてそれが話したその言葉は俺の心を砕く。
そこからよく聞こえなくなったが、城津の怒鳴り声ともいえない声だけが
更に俺の心を蝕んでいった。
俺になんと間違えがあったのか。
その疑問は浮かぶはするもののすぐに花城に
つぶされる。
その終わらないいたちごっこの中、俺は理由もわからないのに、
今自分はしてはいけない過ちを犯してしまったとう事だけを
感じ取った。