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俺だけ無能。捻くれ者が織りなす青春ラブコメ  作者: 至高のDSM
再び上本光輝は歩き出す
55/61

真意に近づけば

効果は思ったよりもすぐに表れ始めた。


今は昼休憩が終わった後の教室。


ほんの少し席を外しただけでこのありさまだ。


倒された机に中身事放り投げられた鞄。


プリントなんて教科書の端まで放られ、よれよれになってしまっている。


そして居るのはいつも通り何もせずただただこそこそと何か話をする


生徒達。何も変わりやしないいつもの日常。


ただ少し物が散らかってしまっただけ。


そんな些細な事俺にはどうでもいい。


俺もあいつらと同じように見て見ぬふりをするのだ。


俺は黙って片づけ始める。


よれよれで、時々上靴が踏まれた跡までついている紙。


埃が舞い、俺の上靴が黒ずんでいく。


だが俺はこの瞬間確信した。


尾坂を、社研部を助けることが出来たのだ、と。


やり方はとても、とても汚くてとても人に言えるようなことではない。


だが結論を言うと俺はいじめられた人を助けたのだ。


結果論だけを聞くとこれほど勇気がいる事はないと


称賛されることだろう。


終わり良ければすべてよし。


教室に転がっているほとんどのプリントを拾うと、気付けば俺の上靴は


すっかり黒ずみ果てていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


6時間目の公民が終わり、俺は急いで社研部に行くため


帰り支度を済ませる。忘れかけていたギャル子の事も


埃まみれのプリントを見ると否が応でも思い出してしまう。


いや、実際のところ忘れてなんていない。


忘れられるはずなんていのだ。


「おい、上本」



















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