居場所はここにある
休日で、久しぶりの登校なのにこんなに少なくてごめんなさい。
そろそろ面白くなると思います。
本当申し訳ないです
扉の向こうには優しく微笑む社研部のみんなが居た。
今日は花城もいるらしく、久しぶりの社研部全員復活である。
「久しぶりね、尾坂ちゃん。たまには社研部に顔出してよ」
尾坂を包み込むような優しい言葉を掛ける城津達。
あぁ、俺まで癒されそう…
「え、え…」
「昨日城津達が考えたんだよ、どうやったら尾坂を助けることが出来るのか。
ひとまず自分たちにできるものは何かってな」
すると尾坂の表情はみるみるうちに変わっていった。
膝を地面にぐったりと着け、鼻をすすりながら泣いた。
それはダムでためた水を一気に放流したかのような勢いだった。
「みんな、ありがとう」
子供のように泣きながら言ってきた尾坂を見ると
少しだけ気分が楽になった。
「何言ってるの。こっちこそ何もできなくてごめんね」
一緒に泣いて抱き着く城津。
まぁ、ひとまず俺は帰るとしよう。
俺は誰にも気づかれないようにこっそりと部室を出た。
出る時に佐野に少しだけ気づかれたような気がしたが、
というかバッチり見られたのだが、何故かあきれたような、
お疲れ様とも言ったような感じの笑顔で微笑まれた。
でも問題はまだ何も解決していない。
解決どころかスタートラインにすらまだいない。
あのギャル子をc組の空気を一変させないと何も始まらないのだ。
出来れば先生という目上の存在の力を借りず、
穏やかに終わらせる方法を探さなければならない。
醜くてもいい。汚くてもいい。
とにかく尾坂が傷つかないように。
なるべく早く。この戦いを終わらせなければ。