捜査官 上本光輝
次回が多分一番?面白い話になると思います。
「そろそろ隠れとけ、車が到着する。もしストーカーを見つけたとしても
お前たちは勝手に行動するなよ、必ず私に伝えろ」
「伝えろって、どうやって」
「このトランシーバーを使え」
渡されたのは2台のトランシーバー。ちょっと年期が入ったものだが
連絡をするだけなら申し分ないだろう。
「じゃ、作戦開始だ、お前たちは二人一組で行動。これは絶対厳守。
俺は違うルートのところ行ってくるから。
後でここに11時に集合、まぁ頑張れや」
「分かりました、じゃ」
「おう」
手をこちらに軽く振り、どこかへ行った横野先生。
そろそろ車がくるはずなんだが…
「あ、先輩、あの車じゃないですかね」
こちらのほうへやってくる1台のタクシー。
アイドルってタクシー使うのかね、知らんけど。
「ほら、隠れますよ先輩」
俺は佐野につられて電柱のそばに隠れる。
こ、こいつおれの服のすそを握りやがった。
思わず変に意識してしまいそうになる。
「か、可愛い…」
タクシーから降りてきた一人の少女。遠くからでも彼女だとわかる
ストレートの金髪。ここからだと顔は良く見えないが、
一目で彼女だとわかってしまうところは流石アイドルといったところだろうか。
初めてみた金髪美少女。まさか死ぬまでにお目にかけることが出来たとは…
「先輩、今なんて言いました?」
痛い、こいつ俺の手を思いっきりつねりやがった。痛い痛い痛い。
「な、なんか俺言ったか?」
「え、今可愛いって言いましたよね。ごまかせませんよ。
そりゃアイドル見たらそう思うかもしれないですけど、私がいるって
事考えてください」
「す、すみません。以後気を付けます…」
ようやく俺は佐野のつねる攻撃から解放された。
どうやら佐野大先生の怒りは鎮火されたらしい。
「ならいいです」
一瞬殺されるかと思ったわ…乙女心とはよくわからん。
「で、あいつ動き出したぞ。追いかけるか」
「先輩、その言い方だと先輩のほうがストーカーぽいですよ」
じゃどんな言い方しろっていうんだよ。
「まぁ行きましょうか」
そっと花城の跡を付ける。今のところはストーカーどころか
人一人にもあっていない。まぁ、こんな時間で細い路地を
歩いているわけだからな。人がいるはずがない。
「いませんねー」
「そうだな」
「せ、先輩、あそこにいるの例のストーカーじゃないですか?」
佐野が指さした方向にいたのは一人の学生。
いやあれ俺たちの学校の生徒じゃん。
制服同じだし。
「捕まえますよー」
「お前横野先生に連絡を」
「面倒くさいでーす」
自分が見つけたことに興奮したのか、真っ先に走り出す佐野。
これだと俺が何を言っても聞かないだろう。
「そこの君、動かないで!」
ビシッと指を突き立て、ドヤ顔をする佐野。
警察官にでもなった気のつもりだろうか。
「ほら、名前を言って、」
「俺は」




