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俺だけ無能。捻くれ者が織りなす青春ラブコメ  作者: 至高のDSM
再び上本光輝は歩き出す
13/61

上本の過去

今回は上本の過去編です。

もう少し書こうかと思いましたが、区切りが悪くなりそうなのでやめておくことにします。

最後まで読んでくださるとうれしいです。


『光輝、大丈夫だから。無理にみんなに合わせることはしなくていいから。


 あんたはあんただけの生き方をして。だから、だから…』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「はぁッ!はぁッ!はぁッ!」


久しぶりにあの夢を見た。あの時の。


悪夢というレベルには及ばないが、あまりいい思い出ではない夢。


すっかりと眠気も吹っ飛んでいた。何度も地面に


投げてしまったためボロボロになっている時計は朝の7時30を指している。


カーテンからは春の生温かな光が漏れており、俺を再び


眠りの世界へと誘おうとしてくる。


やめろッ!来るなぁー!眠りの妖精よ!


あいつらはちゃんとストーカーを捕まられただろうか。


まぁ、そんな簡単に捕まえられるようなどんくさいストーカー


ならこんなに俺達を困らせることはないだろう。


いや俺達ではなく花城とやらか。


親父はまだ寝ているらしいし、適当にパンでも買いに行くか。


俺はコンビニでパンと昼ご飯のうどん、夜食用のおにぎりを買って


夕方になるまで適当にテレビを見ながらゴロゴロしていた。


俺がくだらないバラエティー番組を見てふけっていた時、家の電話が


なった。ちっ、誰だよ電話してきたやつ。


NHか?いやNHKはこの前ちゃんと払ったし…


もしかして宗教の勧誘か?なら丁寧にお断りするほかないな。


さすがに出ない、という選択肢は俺の良心が痛むので、


いやいや出ることにする。


いやいやだからな!いやいや!


「もしもしー。こちら上本でーす。」


おっと舐めた口をきいてしまった


「あっ、先輩でしたか、先輩のお母さまかと思いましたよ。ふーっ」


「俺には母親がいない」


「…」


「おい、なんか言ってくれよ、変な雰囲気にしてしまってなんかごめんな」


「い、いやこちらこそすみません。そ、そのなんか…」


「いいって、同情なんかが一番要らん。お前も分かってるだろ。


 で、なんで電話しに来た」


「え、えとその…ゴホンッ、わ、私の家まで迎えに来てほしいんです」


「なんで」


「ほら、夜道を女の子一人で歩かせてると襲われるかもですし」


「あー分かった、分かった。じゃあそうだな…8時にお前んち行くわ待っとけ」


「分かりました。私家の中いるんで来たら連絡お願いします」


「は、やだし、」


「ではまた」


プーーーップーーーップーーーッ


くそ、切りやがったあの小娘、なんでベル鳴らして迎えに行かにゃならんのだ…


今の時刻は7時前、そろそろ支度をして出ていくか。


俺は親父に遅くまで帰ってこない事を伝え、家を立った。











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